ぶるぼんがブルボンに会う

shugoro2013-09-18

27日になって取材6日目160枚の写真整理が終わりました。
本当、あとひと息なので26日の打ち合わせ終了後に
残りの整理も終わらせたかったのですが、
アルコールが入って帰宅後バタンキュ〜になってしまったわけで。
それではゴールが近づいた当日の行程から。


札幌623→746苫小牧800→900日高門別1425→1522苫小牧1533→
スーパー北斗16号)→1605東室蘭1612→1759長万部1805→
2055函館2119→2224木古内


朝は少し寝坊してしまい、札幌まで歩くと電車に間に合わなくなる危険性があったため、
軟弱にもすすきのからタクシーを利用してしまいました。
本日の目的は昨日の門別競馬場同様、10年ぶりとなるミホノブルボンとの再会です。
まだ競馬の仕事をしていた90年代は毎年のように
ブルボンに会いに日高軽種馬農協門別種馬場(現在は閉鎖)に足を運びましたし、
取材のために生産者の原口さん宅へ何度も訪れたものです。
しかし、2003年秋に『「あの馬は今?」ストーリーズ』(流星社
ミホノブルボンの取材をしたのが最後。
その後、2007年までは細々と競馬関係の執筆を続けましたが、
取材費のかかる現地へのルポはなくなりました。
競馬の仕事はなくなり、歴史の取材では北海道まで行っても
函館以北はなかなか歴史との関わりがないので、
日高地方とも疎遠になっていたわけです
(※先に12年ぶりと書きましたが10年の誤りでした)
10年前にブルボンに会ったときはちょうど日高軽種馬農協門別種馬場から
故郷の原口牧場(現・スマイルファーム)に戻ったときでした。
まだ、移動直後だったのでブルボン用の放牧地が完成しておらず、
繋養先のファニーヒルファームへ案内してもらったものです。
しかし、この頃すでにデジカメが出ていたとはいえ、
まだポジフィルムで撮影した時代でした。
今回の取材の機会にぜひもう一度ブルボンに会っておきたいと思い、
なんとか1日そのための時間をつくったのです。
車窓から馬の放牧が見られる日高本線も久しぶり。
10年前はまだレンタカーで回っていたものですが、
さすがに10年以上運転していないペーパーでは車の運転は怖い。
日高門別駅に近い坂森自転車商会で自転車を借りられる情報を知り、
レンタサイクル500円で、ブルボンの繋養先スマイルファームへ向かおうとしたのですが、
自転車屋のおじさんが向こうに用事があるということで、
自転車を積んで10キロ離れたスマイルファームまで送ってくれました。

まずは原口さん宅を訪ねて、10年ぶりの旨を告げると
昔から現在の話までついつい話し込んでしまいました。
原口さんの牧場はブルボンが来てからファニーフレンズファームと改名し、
現在は原口さんのお子さん夫婦に生産を譲ってスマイルファームとなりました。
原口さんは生産は止めても、精力的に調教師や馬主との交流で競馬場へも出かけています。
ミホノブルボンは故郷に帰ったあと、VIP待遇で専用の広い放牧地がつくられ、
馬房と直結しているので、いつでも休養が取れるようになっています。
そして馬房の横には見学者のためビジタールームが併設され、
ブルボンのパネル展示がされているほか、ノートには毎日のように見学者が訪れて、
ブルボンに会った感想を書き綴っています。
ブルボンは2007年までは種牡馬として種付けを行い、
昨年に引退名馬繋養展示事業の助成対象馬になるまでは種牡馬登録をしていました。
そして現在は種牡馬も引退して余生を送っています。原口さんに、
「引き取って種牡馬を続けたのは生産者の心意気と
記事に書かれていましたよ」と云ったら、
原口さんは「心意気じゃないよ」と否定していましたが、照れ臭いのでしょう。
実際にミホノブルボンは産駒で中央重賞ウイナーが出せずに終わり、
現役では現時点で金沢にいるブルボンノキセキ唯一頭になってしまいました。
でも、重賞勝のないシュイベモア南関東30戦10勝)が
後継種牡馬になっていますから、やはり愛された馬なのです。
ちなみにシュイベモアもブルボンとクリソツ!


ブルボンのことはWEBでもいろいろ書き尽くしたので
ここでは割愛しますが、時代が違うとはいえ
あれほどの名馬はもう出てこないでしょう。
それだけ伝説のサクセスストーリーをノンフィクションでつくった名馬なのです。
それでは写真が小さいですがブルボンのギャラリーをお楽しみください。

最後に狙った1枚を大きくします。ブルボンの瞳です。
本当にブルボンは優しい瞳をしています。
こんな優しい瞳をした馬が現役時代のレースでは一生懸命逃げるわけですから
悲壮感を漂わせる逃げと謳われたのです。
でも、僕は逃げなかった逃げ馬と評しています。
これはどんなハードトレーニングからも逃げずに頑張ったという意味です。
現在は大手生産者の独占状態ですが、こういう零細牧場から活躍馬が出てこないと
競馬のドラマは盛り上がりません。
原口さんのところもブルボン以降重賞ウイナーが出ていないと思ったら
本年度のクイーンCを勝ったウキヨノカゼが出ました。
21年ぶりの復活劇といえましょう。ウキヨノカゼは現在脚部不安で休養中ですが、
デルマやアベニンの冠号馬もそこそこ活躍しており、
大井では南関転厩後に7戦6勝と快進撃を続けるアベニンプレジャーもいます。
このあたりは原口さんが長年培った相馬眼の成果ではないでしょうか。


帰りも原口さんの奥さんに自転車を積んで駅まで送ってもらい、本当にお世話になりました。
また毎年ブルボンに会いに行けるようになればよいと思っています。
苫小牧から東室蘭までは特急券+乗車券を別途払いましたが、
なんとか当日中に木古内までたどり着きました。
明日は15日に運休で乗れなかった江差線のリベンジということで
宿は15日にもお世話になった寿旅館(素泊まり2500円)で旅装を解きました(つづく)


本日の木之前葵ちゃん
5Rベルグラス6着(6番人気)
6Rフトゥールム5着(3番人気)
7Rクールフォックス8着シンガリ(7番人気)
8Rハートオブミニー2着(4番人気)
9Rダイナミックワルツ3着(5番人気)


予想を公開していないので結果のみに止めます。
8Rでは複勝220円、9Rでは複勝320円をGETしました。


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