二世ジョッキーは辛い?

夜は水道橋でK島さんの誕生日パーティにも参加し、
久々に飲み仲間と楽しく騒ぎましたが、
本日の話題はいよいよ明日で3月も終わり。
十和田観光電鉄長野電鉄屋代線も最終日ですでに葬式鉄も済ませていますが、
競馬界でも南井克巳元騎手の息子・大志騎手が引退することになったようです。
先日、小林淳一騎手の引退を書きましたが、
結局、最終日となる明日は両者ともに騎乗がありません。
小林淳騎手は300勝まであと1勝とリーチザクラウンだっただけに残念です。
さて、この南井大志騎手ですが、2000年にデビューして通算は36勝(うち障害11勝)。
一度も2ケタ勝利はなく、4年目からは障害にも騎乗していたのですが、
2007年以降は平地での勝利がなく、昨年も障害で1勝のみ。
今年に至っては障害で1回しか騎乗がありませんでした。
あの貞やんの娘婿の田嶋騎手も障害に騎乗するようになったのですが、
貞先生死去後、1カ月以上も騎乗がなく、今後が心配されます。
南井大志騎手の父・克巳氏は騎手時代1527勝を挙げたトップジョッキーだったのですが、
それに引き換え息子はかなり苦戦していたようです。
それでは二世ジョッキーは活躍しているのか。
親子の通算勝利を比較してみました。※は現役騎手のため2012年3月30日現在です。


南井克巳(1527勝)→大志(36勝・2012年引退)
郷原洋行(1515勝)→洋司(281勝・2002年引退)
的場均(1440勝)→勇人(132勝※)
武邦彦(1163勝)→豊(3461勝※)・幸四郎(598勝※)
小島太(1024勝)→太一(41勝※)
福永洋一(983勝)→祐一(1381勝※)
田村正光(779勝)→真来(9勝・2001年引退)
加藤和宏(604勝)→士津八(20勝・2011年引退)
横山富雄(559勝)→賀一(211勝・2005年引退)・典弘(2279勝※)→和生(6勝※)
吉永正人(461勝)→護(174勝・2008年引退)
押田年郎(204勝)→純子(2勝・2000年引退)
池添兼雄(185勝)→謙一(769勝※)
菅原隆明(174勝)→ 隆一(3勝※)
武永祥(156勝)→英智(66勝※)
大江原隆(133勝)→圭(4勝※)
沢峰次(127勝)→昭典(138勝・2007年引退)
黛幸弘(28勝)→弘人(46勝※)


父が地方騎手
鮫島克也(4077勝※)→良太(211勝※)
丸山侯彦(1817勝)→元気(178勝※)


まだ、拾いこぼしがあるかもしれませんがご了承ください。
間違いや他の二世ジョッキーいましたらご指摘いただけると幸いです。
それにしても父を上回る成績を残しているのは1000勝以上では武ファミリーだけ。
福永洋一騎手の場合は事故による引退なので比較の対象にはなりませんが、
祐一騎手もまぁ頑張っているといえましょう。
父の成績を大きく上回ったのは、横山典弘騎手と池添謙一騎手ぐらい。
そういえば横山家は三世代にわたってジョッキーなんですね。
和生騎手はまだデビュー2年目。もう少し長い目で見守ってやりたいと思います。
また地方騎手の二世は現在もなかなか活躍している騎手ですね。
しかし、他の二世は女性ジョッキーをはじめ苦戦しています。
理由は簡単。オーナーの発言力が強くなり、
自厩舎でも息子を乗せられなくなったからで、
小島太も社台から息子の騎乗は禁じられています。
そういう意味ではやはり一口馬主が有力ジョッキーに乗せたがる傾向にあるということです。
正直、南井大志騎手にはいい思い出がないのです。
というのは僕はこれまでに唯一持った一口馬主ローレルファイターがいました。
この馬なんと云ってもあのミホノブルボンの全弟で、血統的にも期待され、価格は3500万円。
当然、僕ばかりでなく周囲の期待を集めるのは仕方ないことだと思います。
ところが17戦して未勝利で引退。3着4回、4着2回、5着2回と
半分は掲示板をひろって入賞賞金を稼いでくれたのですが、
なんといってもあのブルボンの全弟。勝ってもおかしくない素質をもった馬だったので、
南井厩舎の調教に批判が起きたばかりか、
「勝負どころで何故息子を乗せる」という非難も集まりました。
息子は4回騎乗して3着1回、4着1回、5着1回、着外1回。
減量騎手だったので乗せたのかもしれませんが、
ここで勝っていればもちろん非難は起きなかったでしょう。
しかし、結果がナンボの世界。南井厩舎をしても自分の息子を乗せられなくなるわけです。
こういう事情は小島太厩舎や加藤和宏厩舎にもあったと思います。
これも時代の流れと云ってしまえばそれまでですが……。
結局、このあとローレルクラブを退会したため、
現在のところ一口馬主だったのは、このローレルファイターだけです。
同馬は最終的に他の騎手を起用しても勝ち上がれなかったのもしれませんが、
結局のところ、一番大事な看板馬に息子を騎乗させ、
負けたことが不幸の始まりだったわけでして……。
そういう意味では昔と違って親の七光が通用しなくなっている競馬界です。


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