寂しいけどお疲れ様でした増沢由貴子騎手

shugoro2013-09-30

更新が遅れましたが、この日は本当に大変でした。
中京競馬場へ行ってしまったのは自業自得ですが、
帰宅後はさすがに意識を失い、いったん眠ったあと、
再校戻しと原稿書きを始め、10月1日朝になってようやく脱稿しました。
すぐにでも中京競馬木之前葵の様子を更新したいのですが、
写真整理が大変ですし、先にこちらの話題から。
JRA唯一の女性騎手増沢由貴子美浦菊沢隆徳厩舎)が本日付で
ついに騎手を引退。引退後は所属厩舎で調教助手となる予定とか。
96年に花の12期生として細江純子田村真来の3人が
JRA初の女性ジョッキーとしてデビュー。
その後も後輩の女性騎手が次々とデビューし、JRAで最大6人いたときもありましたが、
乗り鞍に恵まれず次々と引退していき、
とうとうJRAでは増沢由貴子だけになってしまったのです。
増沢由貴子騎手は旧姓牧原だった時代にJRA女性初勝利を挙げ、
2年目には11勝と活躍。アイドル並みのルックスに加え、
玄人からも「ダート1800mで追える騎手」と評価されていました。
しかし、当時の追っかけが殺到していた頃は別に興味はなく、
むしろ判官贔屓もあって当時1勝もしていなかった
板倉真由子(通算1勝)を応援していたものです。
実際にイベントで会って話をしたという縁もありましたし、実物は超可愛いかった!
板倉ですらイベントに参加してくれた時代、牧原は厩舎が取材を一切シャットアウトしていました。
それが騎乗に専念させるという理由ならともかく、単なる調教騎手としての飼い殺し状態。
4年目は怪我で一度も騎乗がなく、5年目は未勝利で終わるなど精彩を欠きます。
それでも2001年から2004年までは勝ち星もあったのですが、
もうこの頃には騎乗数が激減。2005年はまだ29回騎乗がありましたが
所属厩舎の増沢末男の長男で調教助手だった増沢真樹と結婚して姓が変わった
2006年から2012年までは9・10・19・10・8・1・8という悲惨さです。
その騎乗数の少なさから「何とかしてくれよ〜」と云いたくなりもしましたが、
この時点では支援する馬主も少なかったのでしょう。
もう2005年の時点でJRA女性騎手は牧原(現・増沢)と西原しか残っておらず、
関西で比較的長く騎手を続けた後輩の西原も2010年で引退。
増沢も結婚を機に寿引退してもおかしくなく、
他の騎手がもっと騎乗に恵まれても鞭を置くなかで現役を続けているのは
JRAで女性への門戸を開きたいのではないかと思ったもので、
いつしか騎手国宝増沢由貴子「様」付になっていたのです。
だからいくら騎乗がなく「お局様」と呼ばれようが、
久々に競馬学校騎手過程に入学した32期生の藤田菜七子ちゃん
デビューするまでは騎手を続けてくれると思っていました。
そうでなくてもJRA初の女性調教師となるまでは……。
JRA通算は891戦34勝、2着34回、3着40回。
96年から17年間でこれだけの騎乗です。ちなみに本年デビューの木之前葵ちゃん
9月30日の時点で341戦14勝ですから、いかに騎乗に恵まれなかったかがお分かりでしょう。
それでもJRAの女性騎手では最多騎乗の最多勝利という記録なのです。
木之前葵ちゃん名古屋競馬を希望したのも
先輩騎手の宮下瞳山本茜がいたからで、
女性でも活躍できる環境だったからというのは云うまでもありません。
しかし、JRAはその意味では超保守的で、女性騎手の環境がひどすぎるのです。
増沢という先輩騎手がいなくなった現在、藤田菜七子ちゃんも心細いことでしょう。
血縁はないけど藤田伸二騎手の著作で読んだことがありますが、
「JRAは話題づくりに女性騎手を入れただけ」と書かれており、
せっかく作った女性専用の調整ルームも結局は持て余し、
男性騎手が使っているという有様とか。
そういえば先日書いた石橋夕記のドキュメント記事でもこんな話がありました。
石橋が競馬学校に合格したとき、JRAから、「体力・技術面では劣るけど合格しました。
これから取材陣が行くと思いますが取材は受けてください」

と電話があり、このときからすでに石橋家ではJRAに不信感を募らせていたとあります。
もし、体力・技術面で合格点に満たないというのなら、話題づくりのお情けで入学させず、
むしろ不合格だったほうが、その後の人生で幸せだったかもしれないのです。
そしてきちんと体力や技術面で合格させたのなら、
きちんと卒業後数年は厩舎で面倒をみてやるべきではないのでしょうか。
増沢騎手の2013年度騎乗はわずか4回。ラストライドは8月3日の新潟3Rの
ナスケンプレアデスの12着(8番人気)でした。
このナスケンプレアデスは珍しく増沢が主戦をつとめ、
本年度4回騎乗のうち3回が同馬の手綱をとっています。
そして6月23日東京1Rで僕が17年で初めてパパラッチをしたのが、
もうラスト1つ前でした。このときも13番人気の10着でしたが、
本当に奇跡的に撮ることができたわけです。
最終日の騎乗もなく、引退式もなく、人知れずターフを去る増沢由貴子
もし彼女が地方競馬でデビューしていれば
軽く300勝は行けたかもしれないと思うと、その騎手人生は残念でございます。
今はただただお疲れ様の言葉でねぎらってやりたいと思います。


本日の木之前葵ちゃん
1Rクワイトファイン2着(6番人気)複勝540円アタリ
6Rボールドタイド8着ブービー(6番人気)
8Rベルグラス4着(4番人気)
9Rクールフォックス8着(7番人気)
10Rサウススカーレット6着ブービー(6番人気)


クワイトファイン2着にキタ━━(゚∀゚)━━!!
オーナーですら本調子でないと諦め加減でしたが、テンシノキセキが起きました。
実は前日の中京競馬木之前葵で葵ちゃんに逢ったとき、
同馬のオーナーに会った話をして「明日も頑張ってください」と激励しました。
中京競馬場へ足を運んだ甲斐があったというものです。
クワイトファインは単勝59.6倍でしたが、特Aを打ってしまったからには単複厚目勝負。
複勝を厚目で的中させたほか、3連複2920円もGET。
しかし、馬連は9520円もついているのに何で買っていないかな〜
現地へ行けば倍以上買ったかと思うと残念ですが、
逆に現地へ行っていればカミノエイコウオーのときのように、
厄病神的存在のshugoroが馬券に絡めないようにして、
オーナーから現地観戦の出入り禁止を喰らったかもしれません(笑)。
いずれにせよ、賢明な葵ちゃんファンはshugoroの馬券術に頼らなくとも
馬連3連複をGETしてウハウハだったでしょう。
他のレースではボールドタイドにAを打ちましたが不発。
葵ちゃんで3勝した同馬ですが、近走がちょっと頭打ちか。
逆にベルグラスはクラスが下がってようやくと云ったところでしょうか?
もちろん、名古屋競馬木之前葵馬券術】は初日から大幅プラス。
今週はなんとかプラス収支で逃げ切れそうな感じです。


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