岳南鉄道がピンチ!

貨物撤退報道で存廃の岐路に立たされている岳南鉄道
いよいよ新聞でも本格的に報道され、雲行きが怪しくなっています。


【富士・岳南鉄道の撤退を検討 要望書や署名など公的支援を模索】


富士市東部を走る私鉄「岳南鉄道」(富士市今泉)が深刻な経営難に陥っている。
旅客、貨物輸送ともに振るわず、経営側は鉄道事業からの撤退も視野に、
市などの公的支援を求める事態に。存続を望む沿線住民の署名活動も展開されているが、
民間企業への公的資金投入など行政側の直接的な支援は難しく、
公共交通の存廃の行方に市民の注目が集まっている。(我那覇圭)
 岳鉄の畠山建二社長が「自助努力だけでは乗り切れない」と苦しい経営状況を
明らかにしたのは、昨年12月中旬。市公共交通協議会で、金指健司副市長らを前に
「(協議会として)岳鉄の存続が適切であると評価するなら、市は相応の公的支援を」と訴えた。
 同社は「公的支援」の中身について、本紙の取材に「直接的な赤字補填(ほてん)を
意識したものではなく、(事業存続に向けた)公的な枠組みを指している」と説明した。
 同社によると、鉄道事業の2010年度の旅客数は77万人で、昭和40年代のピーク時に比べ
6分の1以下に激減。貨物も15分の1の6万4000トンまで落ち込んでいる。
 赤字額は10年度だけでも6200万円に上り、人員削減や不動産事業からの補填で
何とかしのいできた。だが、昨年、JR貨物から13年4月以降の貨物取引の事実上の廃止を
打診され、鉄道事業存続のめどが立たなくなったという。一方、
公共交通の維持を目指す市は04年度以降、利用客の利便性を高める目的で、
岳鉄に対し、駅名が書かれた看板の設置や周辺の駐輪場の整備費として、
毎年1000万円の補助金を交付。11年度からは2000万円に引き上げて、支援を強化してきた。
 だが、民間企業の赤字補填につながる支援は、行政の公平性を損なう可能性があることから、
鈴木尚市長は今月6日の定例会見で「税金投入はさまざまな角度から検討しないといけない」と強調。
12年度当初予算への関連経費の計上には、慎重な姿勢を見せた。
 こうした中、草の根の支援に乗り出した市民有志グループが10日、岳鉄の旅客運行に対し、
必要な範囲での予算措置を求める要望書を鈴木市長に提出。
岳鉄を利用する高校生らによる存続への署名集めも進んでいる。
 市は18日、再び市公共交通協議会を開く予定。岳鉄はそれを踏まえて、
鉄道事業の存廃について決断するとしている中日新聞/2012年1月16日)

貨物撤退でいよいよやばくなってきました。
岳南鉄道の1日平均輸送密度は2010年で877人。ワーストだった2003年度の806人から、
少しずつ伸ばしてはいるものの、2012年3月で廃止を表明した十和田観光電鉄
2010年度で986人だっただけに苦しい状況は変わりません。
そんな岳南鉄道ですが2006年1月2日9月17日に二度乗車しています。
このときは大河関連本『風林火山をゆく』の取材で、
山本勘助の墓がある医王寺へ行きましたが、両方とも雨に祟られてました。
写真はそのときに撮影した終着の岳南江尾駅です。
元々貨物主体の鉄道だっただけに使命を終えたと云ってしまえばそれまでですが、
人口25万を有する富士市だけに、なんとか存続への活路を見出してほしいものです。
今冬の青春18で行くことも考えていましたがスケジュールが合いませんでした。
行くとしたら今春のになりましょうか。土休日なら一日フリー乗車券もありますが、
岳南原田や比奈は平日しか駅員が配置されておらず、
岳南原田に至っては朝の7時〜8時10分に限られます。
しかし、すでに駅スタンプはスタンプオフ会で入手済で、
硬券入場券も起点の吉原でセット券が入手できるとあらば横着してしまいそうですが、
静岡県の私鉄は遠州鉄道も未乗だし、大井川鐵道のSLももう一度乗りたいです。
さらに名鉄蒲郡線(未乗)も存続の危機とあっては、
まだまだ出かけなくてはならない箇所が山ほどあります。


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