賽の河原の経済戦争

競馬の仕事がまったくなくなって2年が経とうとしている。
10年購読し続けた週刊『競馬ブック』もすべて捨て、
今ではかろうじて月刊『優駿』を買うのみとなった。
競馬不況で競馬の仕事はなくなり、歴史や鉄道の仕事が増えた。
まぁ、こちらもブームになっているが、ブームはいつ去るか分からない。
しかし、今のところ売れなくなったコンテンツを切り捨てたおかげで、
かろうじて日々の暮らしは何とかなっている。別に裕福ではないのだが。
昔は本当に何でも屋であったが、競馬・旅行(鉄道)・歴史の三冠に絞られた。
このうちどれかが廃れても、3つがすべて同時に廃れることは今のところない。


競馬にこだわり続けた者の末路は知っている。
馬券で破滅したわけではないが、競馬の仕事が圧倒的に減った現在、
生き残っているのはK岩御大などごくわずかしかいない。
僕も仕事がなくなったときはよくねだりにいったものだが。
近年ではあの有名大学を出たブタも沈没したときく。
彼などかなり恵まれていたほうだが、なまじ賢いだけに悩みも尽きないのであろう。
僕なども馬券は買い続けているが、これは競馬を止めると浦島太郎になってしまうので、
競馬は細々続けていかなくてはならないから。でも、購入する金額などたかが知れている。


出版界も昔と事情が変わって、本の制作に関してもやたら制約が増えた。
制作費もダンピングが激しく、毎回、総コストの原価率ばかり計算するようになった。
これに専念しているならともかく、試算は非常に頭が痛い。
独立採算だけは守っているが、ここで出たわずかな利益など吹けば飛んでしまう。
いかに生産効率を上げるかだが、古いやり方を踏襲する担当者だと、
たちまちコスト単価が下がってしまう。これはたまらない。まさに賽の河原である。
いったい何様のつもりで君臨しているのだろう。老害も甚だしい。
自転車操業なので効率よく仕事をこなしていかないと、たちまち仕事がなくなってしまう。
売上が下がれば給料を下げればいいだけのことだが、
税金や保険料は前年実績になるので、貯金がないと苦しくなるものだ。
現在の積み立て共済などでは、とても老後は暮らしてゆけないが。
今からそんなことまで考えてどーする?


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