昨日の掃除の甲斐あってか、本日13時より女流漫画家とカットの打ち合わせ。
どうせ数日もすればまた荒れ放題になってしまうのだが、
今のところはお客が来ても大丈夫モードになっている。
で、もって今回は女流漫画家さんが大学サークルの後輩も連れて訪問。
なんでも小説家になりたいとかだが、
同じ書く仕事でもフィクションとノンフィクションは畑違い。
どうアドバイスしていいのやら?
基本的に僕はまずその人の本質を分析してからアドバイスをするようにしているが、
正直、PRが少なすぎて困ってしまった。ライターなら掃いて捨てるほどいるが、
小説家という職業はどうやったらなれるのか、実は僕もわからない。
一番手っ取り早い方法は出版社や雑誌などで募集している賞に応募して受賞することだろう。
しかし、独り立ちするまでは誰かの援助がない限り小説などで喰えるはずもなく、
普通にサラリーマンをしながら、余暇に執筆するのが適切といえる。
でも、時折、その後輩を励ます先輩の女流漫画家をみて、うらやましく思った。
こんな面倒見のよい姉さん、僕の頃にはいなかったぞ! 時代は変わったな。
もともと僕に一匹狼的なところがあったことも否定はしないが。
でも所属した山岳登山のサークルなんて顧問の先生の急死により、
みんなバラバラになってしまい、もう一人も音信すらない。生きてはいるだろうが……。
ところで僕のあとの世代で競馬がブームになり、大学で競馬サークルなるものができた。
当時、学生は馬券を買ってはいけなかったはずだが、JRAの絶頂期を支えていたのは彼らだった。
まぁ、山猿軍団の中大生は八王子に隔離されて競馬しかやることがない環境だったこともたしか。
その後、僕のいた競馬雑誌の編集部のアルバイトに、このサークルから後輩どもが芋づる式にやってきた。
昨日も書いたが、僕が目をかけていた一番優秀な後輩
(戸山イズムを受け継ぐ調教助手の安永司と呼んでいた)は、
大学のバイト時代に徹夜でヘロヘロになっていた僕など、出版界の内情を見すぎて、
出版とはまったく関係のない業種に就職。結婚して家庭をもっている。
惜しい人材だったが、これは賢明な選択だったといわざるを得ない。
もう一人、文章のうまい優秀な後輩もいたが、
こいつは新卒という一番人生で大事な時期に競馬雑誌編集にのめりこんで就職活動を怠り、
そのまま安直にこの編プロに就職してしまった。
その後、編プロでは喰えるわけもなく、競馬専門紙の会社に転職したが、
すでに翳りのみえはじめた競馬業界ではいかんともしがたく悲惨な賃金状態に。
それでも馬券を買ってしまうため、とうとう嫁さんとなるはずの彼女にも見放されてしまった。
しかも金もなくデジタル技術に投資できないのでは、出版で生き残るのも難しくなってくる。
大卒という資格が大いに生かせるのは新卒のみ。
僕の超バブル期には第二新卒まであったようだが、
ここで選択を誤って転落の一途をたどり、再び浮かび上がるまでに時間を要した。
まぁたしかに就職氷河期といわれるご時世ではあるが、
せっかくの新卒という人生に一度しかないチャンスに、
悔いなき就職活動をしてほしいものだとメッセージを送っておく。
≪追伸≫
なんと! デニーズ上落合店のフリードリンクがなくなってしまった!
僕のように深夜にゲラをもって入店し、何杯も飲んで粘る客がいたためであろうか。
こんなところでセコイ真似してどーする。デニーズ。
ちくしょーこうなったら、おかわり自由のドリップコーヒーで粘ってやる!