『わたしのアンネット』

2007年1月、97年を最後に終了した「世界名作劇場」が10年ぶりに復活するという。
これにともないBSフジで完結版が再放送されるほか、
BIGLOBEでも随時放送されるようである。
世界名作劇場」は75年の『フランダースの犬』から96年の『家なき子レミ』の
全23作をさすようで『アルプスの少女ハイジ』は正式には含まれないらしい。
まあ僕も小学生〜高校生までは大体みていたので『愛の若草物語』までは見ているが、
それ以降は見た記憶がほとんどない。
再放送が当たり前の時代であるため、現在はYahoo!やGooでも見られるが、
今のところ大半が有料。Yahoo!では第1話のみが無料で放送されているが、
どうしても早く再放送が見たい作品がある。それは83年に放送された
アルプス物語わたしのアンネットである。
世界名作劇場」は途中に悲劇が起こるけど、大体はほのぼのとしたストーリーで、
主人公は優等生かよい子というパターンである(子どもへの教育上か?)
正直、このパターンには飽き飽きしていたが、アンネットは違った。
まあ序盤は似たようなものだったが、中盤のエキサイトぶりには、
腹を抱えて卒倒しながらの大爆笑!
主人公のアンネット・バルニエルは「殴る・蹴る・壊す」の三拍子。
日曜の夜という憂鬱(明日が月曜のため)をかき消す一種の清涼剤として、
毎週毎週次回が待ち遠しくて仕方なかった(何度か見れなかったこともあるが)
これまでにないキャラで、周囲の脇役があまりにも聖人君子であるがため、
余計、アンネットの気性の激しさ(とくに破壊)が引き立った。
もともと原作を読む性質ではなかったので、
まさかこんな展開になるとは思ってもみなかった。
原作のほうはもっと暗い話だが、アニメでうまくアレンジして不朽の傑作となった。
隣の松田君と一緒に見ながら毎週爆笑していたものだ。
名作劇場史上最強のヒール主人公として、喜怒哀楽を演じた声優さんもお見事。
あまりにも異彩を放ち過ぎたため、子どもには抵抗があって、
視聴率はあまりとれなかったが、大人になってあらためて見ても、
大爆笑してしまう内容。主人公があまりにも実像の人間に近く、
キレる子どもは未来を予感していたと思う。
ドラえもんなぞは次の『牧場の少女カトリ』にはまり(だからPC買いなさいって)
満男くんは不幸な『小公女セーラ』にはまっていたが、
僕にとってはアンネットの爆笑ぶりを見た後の名作劇場は味気なく映ってしまった。
元祖ラブコメともいえるこの作品、相棒のルシエンとの仲が悪化する
13話から30話までが最高のピークだったと思う。
お気に入りのシーンが画像でとれたので掲げておきます。
 
「あんたなんか絶対に許さないわよ!」(名言)
最後に原作はキリスト教文学の『雪のたから』だが、
アニメのタイトルは『わたしのアンネット』。なぜ「わたしの〜」と思うが、
あるアンネット研究のWEBでは「畏敬の念を込めた」とある。同感!
関西では再放送していたというが、早く無料(貧乏なのだ)で再放送してくれ!


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