馬鹿息子!

昨日の話ですが高校の同級生だった奈良の先生から電話があり、
先生の高校時代の親友の祖母が亡くなったそうです。
齢はわかりませんが、僕のおばあちゃん(94歳)とそう変わらないでしょう。
僕もその同級生は知っており、先生ほど親しい間柄ではなかったのですが、
一度だけ先生と一緒に彼の家に遊びに行ったことがありました。
彼の家はローカル線の某JR駅前商店街の酒屋で、
大型小売店であったユニーの進出に反対したのも昔の話。
モータリゼーションの影響もあって、駅前商店街は寂れる一方だったのですが、
味わいの深いお店で、祖父母家庭で育った彼が店を手伝う姿も微笑ましく、
売上に協力しようとしてラムネを買おうとしたら、
彼のおばあちゃんが「いいよせっかく遊びに来てくれたのだから」と言って
タダでごちそうしてもらいました。当時僕のペンネームが「只見まこと」だったので、
「タダ飲みまこと」と現・先生に茶化されたりもしたのですが、
こういう小さな恩義ほどずっと記憶に残っているものなのです。
その後、彼は大学卒業後、家業を継いでいたのですが、
店のコンビニ化をめぐって祖父と喧嘩して家を飛び出し、
埼玉の会社に就職していたこともありました。
このときは先生が「家出したとはいえ連絡だけはとれるようにしろ!」
と言ったので、彼もそのことだけは忠実に守り、
のちに和解して実家に戻り、家業を再開しておりました。
近所づきあいが大切な田舎だけあって、先生の実家もいろいろ酒の注文するなど
彼の店を支援していたのですが、またまた馬鹿なクセが直らず、
今度は某チェーンのラーメン屋のボンクラ2代目社長についていき、
再び家を飛び出し消息不明となってしまったのです。
そのラーメン屋もすぐに倒産したのですが、
相変わらす2代目社長にくっついて家にも戻らず、
そのため先生の結婚式にもとうとう呼べなくなりました。
その後、風のうわさで愛知にいると聞いたりもしたのですが、
相変わらず居所はわからぬまま。
彼のおばあちゃんは階段から足を踏み外して亡くなったと聞きますが、
本当にお気の毒さまでご冥福をお祈りします。
それからもしこの日記を読んでいるなら、消息不明の馬鹿息子に言いたい。
父母の代わりにずっと育ててもらっていたくせに、喪主もしないとは何事だ。
「マツ○カ、葬式ぐらい出ろ!」


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