秘策といえないまでも……

嗚呼々〜取材からすでに2週間が経とうとしているのに、
写真整理は初日の福山が終わっただけで、まだ760枚以上残っています。
1日でできたのは330枚とスローになってしまったのは、
やはり記憶が薄れつつあるからと単純作業に集中できない要因もありますが、
この写真整理を終えてからでないと新たな青春18での取材もできないことでしょう。
本日はこんなニュースを紹介します。


【高齢者事故防止と利用促進へ“秘策”郡上署と長鉄】
 郡上署や長良川鉄道(長鉄)などは4月1日から、運転免許証を自主返納した郡上市内の
65歳以上の高齢者を対象に、長鉄や市内の路線バスの運賃を半額にする優遇制度を始める。
年々増える高齢者の事故防止と、乗客の少ない公共交通機関の利用促進を図る。
 実施するのは長鉄全線と、白鳥交通が運行する郡上八幡白鳥線と白鳥荘川線、
八幡観光バス運行の和良線と明宝線のバス四路線。
 自主返納したお年寄りは、公安委員会から手数料千円で交付される運転経歴証明書交通機関
降車時などに提示する。優遇期間は証明書の交付から二年間。
 七日には長鉄郡上八幡駅前で制度を周知するキャンペーンがあり、署や郡上地区交通安全協会
市、各交通機関、市シニアクラブ連合会から三十人が参加した。
 平田辰夫署長は「運転に自信のない方は自主返納していただき、
一件でも事故を減らしたい」と呼び掛けた。
参加者は通行する車の運転手や歩行者にチラシなどを配ってPRした。
 県内では既に、高山、飛騨、下呂の三市を運行する濃飛バス高山市)が、半額にしているほか、
三市のタクシー会社も一割引きの優遇制度を設けている(築山栄太郎/中日新聞2013年3月8日)


なんともすばらしい政策ですが、その一方で高速道路の整備が進み、
東海北陸自動車道に加え、東海環状道の建設延伸を進めているのですから、
いくら高齢者といえども、田舎では脚代わりになっている車を早々に
手放すことは難しいのではないでしょうか。
ウチの父でさえ、ようやく運転免許を返上して車を売却しましたが、
それとて病を患ってから数年後の80歳前のことでしたからね。
ただ、正直やはり高齢化が進むと運転にも危険が伴うのは事実。
でも、自動車を手放したあと代わりの運転してくれる家族や
公共交通の保障がなければ難しいと思うのです。
かつて岐阜市内や関市方面を結んでいた名鉄美濃町線
名鉄がお客の利便を考慮して15分ヘッドで運転していたにもかかわらず、
あっさり廃止へと向かってしまいました。
この15分ヘッドの運転間隔はかなり便のいい公共交通だったはずですが、
これがバスに転換された途端に激減してしまうのは仕方のないことです。
現在、廃止が危惧されている広見線新可児御嵩蒲郡線なども
30分ヘッド運転にもかかわらず、相当ヤバクなっていますしね。
長良川鉄道は第3セクターですから、そういう意味での公的扶助はありますが、
やはり車社会に押されていますから、利用者減は歯止めがきかなくなっている状況です。
それでもこうしてニュースとして取り上げられることで、
少しでも地元の人に鉄道を利用する意識が芽生えてくれればよいのですが。
先日、美濃白鳥のホームで彼女を見送ったシンデレラエクスプレスの彼氏のように。


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