8月14・15日の両日は郡上八幡へ出かけていましたが、
これは町の散策と同時に将来的な展望を見据えての郡上での拠点探しもありました。
郡上八幡駅から町の中心街への抜け道を歩いていると、
土地の古老に話しかけられましたが、この人はかつて板橋区に勤めており、
故郷の郡上に帰って余生を過ごしているとのこと。
暮らしの水準を聞くと、「物価が高い」と云われましたが、
町の中にあるスーパーは東京のスーパーと同程度かそれ以上に安い感じでした。
食料品のことでなく、生活雑貨や家電のことを云いたかったのかもしれません。
郡上八幡での仕事の展開となれば、第一に長良川鉄道のサポーターがあるのですが、
今回は長良川鉄道のWEB上で関口駅の委託業務募集の案内を見かけました。
これによると構内営業料は最低募集額月4万円(入札式)、
乗車券の販売手数料もパーセンテージでもらえるようです。
ただ入札式なのでもっと高値がつくかもしれません。
関口駅は関市のなかでも中心街に近く、かつて岩田ドラえもんや僕と仲のよかった
高山本線蘇原駅(現・無人駅)のH駅長も当駅長をつとめた記録があります。
関口駅も日本交通観光社が業務する委託駅で、
国鉄末期の昭和60年(1985)3月31日でいったん無人駅となりましたが、
昭和62年(1987)12月の長良川鉄道転換後は再び有人駅として復活しました。
国鉄末期の有人駅時代に行った記憶がありますが、その頃はキヨスクも併設されていました。
残念ながら関口駅へは第三セクター転換後は未訪なのですが、
『乗って残したい赤字ローカル線は今?』(インフォレスト)によれば、
乗降客数(長良川鉄道調べ)は本社のある関駅に次いで多く、
周辺に高校もあることから切符販売の需要はある程度見込めます。
現在は喫茶店が入っていると聞きました。新たに募集しているということは
この喫茶店が契約切れなのか、撤退なのかは分かりませんが。
第三セクターに限らず、無人化されても立派な駅舎が残っているところは
全国にたくさんあります。そして無人化してしまえば駅舎の損傷も早くなり、
さらなる利用客減を招くことになります。
JRもこういう無人駅の駅舎をテナント貸しする展開をもっと増やせばよいのですが。
ということで長良川鉄道のサポートとして大変興味のあった関口駅の業務委託なのですが、
周辺地域の不勉強と事業につなげる方策が現時点で見出すことができませんでした。
しかも長期取材と募集期間が重なっており、8月20日で応募が締め切られました。
2005年3月の名鉄美濃町線廃止で過疎化に拍車をかける関市。
そういう意味では少々悔いの残る募集でした。