『龍馬伝』第29回「新天地、長崎」

いよいよ第三部スタートということで、オープニングは明治15年(1882)の東京。
千住の千葉灸治院で弥太郎が千葉佐那に治療を受けているところから。
佐那が灸治院を開業した年代とズレがありますが、
創作ドラマにこれ以上の言及は止めます。
結局、第二部まで土佐を舞台に引っ張ったことで、
史実と対比すると薩長同盟の動きが大幅に遅れており、
龍馬の初長崎来訪も本来なら勝海舟に同行していたのですが、
なにはともあれ福山雅治の故郷・長崎でのスタートです。
薩摩藩の庇護を受けながらいきなり西郷に長崎においてくれと頼む龍馬。
このあたり西郷との歯車が噛み合っておらず、
しかもグラバーにも蒸気船を貸してくれと云っても相手にされません(当たり前か)
亀山社中薩摩藩の援助を受けているのに、このあたりの設定にムリがあるようです。
で、なぜか龍馬は金をもっていないのに丸山の料亭『引田屋』に入り、
ここで初登場の高杉晋作伊勢谷友介)らに会います。
しかも芸妓のお元(蒼井優)は長崎奉行所に通報しているし、
ここで早くも薩摩藩と鉢合わせになって一触即発の事態に。
しかも長崎奉行所の捕吏が着たのに、津和野藩と偽る長州の一行は簡単に逃げています。
一方でイギリスはフランスのいいなりになっている幕府はおろか、
日本を占領しようとたくらんでいます。
なんかかえって収拾のつかない事態にしておきながら、
龍馬が解決にもっていこうという設定のようですな。
まぁ、第三部初回から呆れた展開でしたが、ひとつだけよかったのは、
水野忠精(若杉宏二)の登場です。この人物マイナーですが、
天保の改革で有名な老中・水野忠邦の長男。
しかも忠邦が失脚して左遷されたのに、父に続いて老中になっており、
小栗忠順とともに横須賀造船所の建設を推進したといわれます。もっと注目したい人ですね。
あと桐野作人先生の『膏肓記』も併せてお読みください。


史跡紀行ではお元ゆかりの地ということで長崎市丸山町の料亭『花月』や
新しく除幕した丸山公園の龍馬像などが紹介されました。
長崎は昨年9月に取材で訪れましたが、このときは『花月』の内部は見学できず、
丸山公園の龍馬像もまだ完成していませんでした。
グラバー邸とかも今回登場したけど、また別の回で紹介するのかな?
今回は『花月』外観と長崎市提供の丸山公園の龍馬像をUPします。

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