本の国の編集者不足

shugoro2009-02-20

当社で新規に制作したの見本誌が本日届きました。
『データで見る最強の戦国武将ファイル』(洋泉社)  購入はコチラ
正味1カ月でつくってしまった本で、ネットからの問い合わせで引き受けたのですが、
突貫工事の弊害で他の仕事にしわ寄せが来てしまい困っています。
結局、出版というのはスピード戦に突入し、クオリティはともかく、
書店に置かれる短期間勝負なんだな〜と痛感させられます。
本を出せばとりあえず半金が戻ってくるというシステムにも問題ありなわけでして。
現在は人伝よりもネット検索が圧倒的に増え、
ネット上でお仕事の依頼があって、末永くつき合わせていただいている大手版元もありますが、
結局のところ、随分と乱暴なところが多いのもたしか。
歴史や鉄道を知らない無知の編集者が変な修正を入れてくると、
一応キャリアのある僕は憤慨するわけでして、
一流の作家先生の文章を勝手に直されてしまっては身もフタもありません。
だったら最初からウィッキ〜(サル)ライタ〜に依頼してくれよと云いたくなりますが、
結局のところ、当社にライターやカメラマン、イラストレーターなどの
売り込みはあっても、それを統括できる編集者がいないのです。
結局、今回のデザインもバージョンUPでルビにも対応できる
デザイナーUさんだから短期間でできた芸当でした。
結局、僕のほうも秘蔵っ子としている先生方や、
カリスマ編集者森田芳夫氏がいますので、仕事は周囲の人でほぼ足りてしまい、
新たな人材を発掘し切れないのも事実。何事も初めての人はリスクが伴いますし……。
今回は某社とネットから仕事の依頼を受けたのですが、完全にパンク状態
これを受ければ他の仕事に穴をあけてしまい、信頼を失ってしまうわけでして。
いきなり断ってしまうのであれなので、最近やっとPCを導入したK岩御大に相談しました。
「お前、景気いいんだな〜」
なんて云われてしまいましたが、景気はともかく、
仕事の依頼が今のところ引っ切り無しに来ているのは事実。
「結局、編集者が不足しているんですよ」
と返答。編集者から現在放送作家に転身したK岩御大は「なるほど」とうなづいていました。
日記の表題は人材不足に悩む蜀の国の丞相・諸葛亮孔明をもじったものですが、
僕は諸葛亮でなく、劉禅(阿斗)に憧れています。
しかし、最近は編集の経験も積まず、いきなりライターめざそうとする方も多いようです。
編集というのは、しょせん火中の栗ですから、
結局のところ誰も好き好んでやりたいわけではないし、
とくにその周囲の人に振り回されることしばし。
担当者にピンハネされて、持ち出しになるようでしたら、
モチベーションも一気に下がってしまうわけです。
しかしですね、いきなり「仕事ください」と云われても、
企画力のないライターに依頼する先方も少ないわけでして。
どうせ売り込みするなら、まず企画を持ち込むべきではないかと思うんですがね。
「本の会」を30年以上主宰し、S社の社長になったO出氏の講義でも聞きましたが、
やはり編集経験のある作家に企画相談することが多いようです。
結局、現在の若手編集者の無知ぶりに愛想を尽かし、作家に転身したベテラン編集者もいますが、
このベテランというのは意外にも編集技術面ではもう追いつかなかったりします。
そういう僕自身、すでに編集では設備投資とデジタル技術に限界が来ています。
しかも東京に家を持たない家なき子では、編集生命も短いわけで。


PS.本日の『盛興園』のランチは、新メニュー豚角煮丼と半ラーメンのセット。(゚Д゚)ウマー
夜はその大きさと安さに特売のウナギ2匹を購入してしまった。
中国産だが大丈夫だろうか?  ((((;゜Д゜)))ガクガクブルブル


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