出版界の陳腐化

鉄道ブームとはいえ、鉄道書籍・雑誌のクオリティ低下には目に余るものがある。
最後の防波堤となってきたつもりではあるが、
現在まさにそれが崩れようとしている。やっと校了手前までこぎつけた書籍ではあったが、
何も知らない無知な営業のため、今回とんでもないことがおきた。
少ない制作費から超有名なカメラマンに表紙の撮影をお願いし、
いい写真を撮ってきてもらい、表紙のカンプを出したのだが、
こともあろうに無知な営業はアマチュアの撮った表2の写真に勝手に差し替えようというのだ。
表2の写真はアマチュアが撮った私鉄の終着で、たしかに初夏に撮っているので、
色味はよいものの、別に表紙を意識して撮影したわけでない。
もちろん表紙に耐えられるサイズではない。
鉄道の本をつくるなら、まずJRありきである。
私鉄・第3セクターでは一部のファンに限られてしまう。
もちろん遠くへ取材へ行ければそれにこしたことはないのだが、
そんな予算がないから近郊で我慢したというのに。
そのカメラマンの作品から写真を選ぶのならともかく、
素人写真を表紙に使ってしまえばプロに対する侮辱に他ならない。
馬鹿の営業サイドは「誠心誠意話せば分かってもらえる」などと、
おかしなことをのたまうが、プロがそんなことを許すだろうか。
こんなことを許せばプロとアマも区別はなくなってしまう。
某歴史雑誌も素人の禿が撮影した写真を表紙にしていたが、無知とは恐ろしいものである。
総部数4000万部という金字塔を打ち立てた伝説のカリスマ編集者森田芳夫氏
今の実情を知ったら(知っているが)、さぞかし嘆かれることであろう。
PCもロクにいじれず頓珍漢なことを云いながら幅を利かす耄碌じじいがまだ残るのもおかしな話。
早く人員整理すべきである。若い人材は長続きせず、
退職金のためだけに残り、いまだにテーブルでお絵かきする耄碌世代、
こちらのモチベーションも下がってゆく……。


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