高校のとき大学受験でお世話になった山川出版社の『詳説日本史』。
いまさら大学に入り直すわけではないのですが(そんな金もないし、勉強が嫌い)、
今回はちょっとした企画のため、最新の高校教科書を入手することになりました。
定価は790円也。ところが教科書なので三省堂会員カードのポイント対象にならず、
ちょっと残念。僕が使っていた頃からちょうど20年。
『詳説日本史B』となっています。Bってなんぞや? Aはあるのか?
監修者がズラリと変わっていて、しかもニンテンドーDSのソフトまで出てるとか。
408Pもあってこの値段とは……さすが文部科学省のお墨付き。
昔は名古屋の代々木ライブラリーにも売っていた気がしますが、
それほど値段もあがっていない様子です。
ついでに僕が使っていた頃の教科書も載せられるとよかったのですが、
残念ながら20年前のものなので、すでに表紙が紛失していてボロボロです。
まず全体の変貌としてオールカラーになったことでしょう。
で、やはり大きく改訂されたところは古代史でしょう。
2000年に藤村新一が捏造事件をやらかし、それが各所で判明したため、
明石、三ケ日、牛川、葛生といった旧石器時代の原人が教科書から消えてしまったのです。
あの苦労して覚えたことって一体……。もっと可哀想なのは地元でしょう。
葛生といえば東武佐野線の終着駅で、スタンプにも原人が描かれていますが
それが室町時代の骨と判明……今さらスタンプの図柄を変える余裕もないでしょうに。
それでも旧葛生町(現佐野市)は、めげずに毎年原人まつりを行っているとかで、
その涙ぐましい町おこしへの情熱には感心させられます。
まあ、現在は歴史の書籍・雑誌制作を中心にしているとはいえ、
やはり仕事の中心は売れ筋の戦国・幕末。
教科書レベルでは言及できないものを扱っていますが、
教科書でも結構内容が改訂されていて驚きました。
豊臣秀吉の出自も農民から地侍に改められています。
いまさら教科書なんかまともに読みたいとは思いませんが。
でも、校正・校閲だけはしっかりしているので、資料としては使えそうです。