『全国地方競馬ガイド』

9月26日の日記で少し書きましたが、9月28日に発行された
『全国地方競馬ガイド』(ソフトバンククリエイティブを本日購入しました。
以前から買おう買おうと思っていたのですが、書店を探しても見当たらず、
やはり後楽園の山下書店のような専門店行かないとダメなかと思っていたところ、
なんと中井駅前の小さな書店で発見しました。
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買う前にペラペラとページをめくってみて、
あまり期待できないことはわかっていましたが、資料用に一冊購入しました。
さすがは天下のソフトバンク、オールカラーで定価880円という設定は、
かなり部数を刷ったと見受けられます。しかし、内容はガックシの一言です。
まず表紙のうるささ、意図したいことはわかりますが、
競馬場ガイドに「美しい風景を愛で、古い町並みを歩き、郷土料理を愛し、
市場で買い物を楽しむ、しかも天守閣を完全制覇!」って支離滅裂
とくに最後の天守閣完全制覇って名城めぐりファンを舐めすぎ
云いたいのは地方競馬と観光を楽しもうということでしょうが、
編プロの持ちネタ写真をとってつけたような内容では、どうしようもありません。
しかも業務を提携していない南関東4場は、
周辺のみどころはおろか、グルメ情報すら抜け落ちています。
根本的に誤っているのは、ソフトバンクはまず南関東と提携を結ぶことが先決。
そうしないといずれ楽天に負けてしまいます。
それに競馬を知らない人がつくっていることが丸分かり。
製作コストの関係もありましょうが、
競馬も旅行もどちらも素人編集になっていることです。
「二兎を追う者は一兎をも得ず」というやつでしょうか。
知らないなら知らないで誰か監修者を立てなくてはならないのに、
立ててないからこういう内容になってしまったのでしょう。
まず、競馬の面でいいますと、一番の市場であるオッズパークの紹介が、
見開き2ページしかなく、初心者に地方競馬の馬券を買えといっても無理があります。
で、肝心の競馬場紹介は各競馬場のレース体系や
一番肝心な馬券対策競馬専門紙の紹介がない。
あと、スターホースの紹介もあったりなかったりで統一感がありません。
どのみち情報は流動するので「○○年○月現在」とうたうのですから、
現在のスターホースや過去の名馬の歴史などは必要不可欠です。
そして旅行との連動ですが、周辺ガイドとうたいながら略地図すらない
若いミーハーな初心者がお寺神社に興味をもつとは思えませんが、
それならそれで勝利祈願とか開運につながる神社などを紹介すべきです。
第一、1日で競馬場と周辺の観光をしようというのに無理があります。
僕の経験からいうと1日どっぷりレースにつからないとすれば、
午前中市内観光→午後競馬→オケラ街道で一杯→勝てば宿泊、負ければ帰る
という行程で、そのようなつくりになっていません。
北海道・岩手・福山・高知・佐賀などは土・日曜中心に開催されるのだから、
1泊2日の行程にするなら宿泊や温泉の情報があってもいいはず。
とくにひどいのは荒尾で、熊本や阿蘇までオプションに入っています。
地理感を無視しすぎですね。行程をまったく無視するなら、
観光は囲みコラムに留めるべきでしょう。
一体これはどういう読者層を対象にしたのでしょうか?
馬券おやじはいちいち観光しないし、情報を求めるとすれば競馬場周辺オケラ街道の
おいしい飲み屋や、勝利の美酒の地酒、名産のつまみ、風俗店などでしょう。
若いミーハー層向けにしては神社・仏閣・史跡など地味すぎます。
それならせめて温泉や競馬場グッズなどを中心に取り上げるべきだし、
団塊の世代を対象にしているなら、交通弱者への配慮がありません。
以前96年に光栄から地方競馬へ行こう』という本が出たこともありましたが、
こちらは競馬好きな人がつくっているとはいえ、コテコテの内容でした。
全国エリアにすれば人海戦で大変なのはわかりますが、
こんな本つくっているんじゃ、ますます地方競馬は廃れてしまいます。
だめだこりゃー!(byいかりや長介


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