『アイコ十六歳』

長引いた本一冊丸々の製作も本日でフィニッシュ!
で、ひと息つけるかと思いきや、すぐに原稿の締め切りに追われる玉突き状態です。
そんな忙しいにもかかわらず、Gyoで名古屋を舞台にした
映画『アイコ十六歳』(83年・今関あきよし監督)が放映されていたので、
つい見てしまいました。製作総指揮はあの大林宣彦監督です。
この手の映画はテレビで放映されたこともあるのですが、
この前ビデオでやっと見た『転校生』にしても、今回の『アイコ十六歳』にしても、
電話がかかってきて見れなかったり、裏番組を見てしまったりで、
全部通しで見ていないのです。原作は愛知出身の堀田あけみ
なんと高校在学中に文藝賞を受賞するという作品で、
富田靖子が約12万7000人のオーデションから選ばれデビュー作となりました。
なんとこのとき『大奥』〜第一章〜(2004年)の春日局の演技がすばらしかった
松下由樹(当時:幸枝)もオーデションから選ばれ共演しています。
おおっ若いですねって当たり前か(彼女も名古屋育ち)
このとき脇役を含め全国から募集していたようで、
高校同級のタカギ君はオーディションまで受けたそうですが、
ファンでもない僕には無縁の世界でありました(松田君ははまっていたが)
改めて見てみると、大林色が濃くて超びぃきゅうです。
あの頃は原田知世といい、清純派アイドル全盛の時代だったのか、
弓道大和撫子=清純という設定が
時をかける少女』の原田知世とかぶりすぎている(区別のつかないマヌケもいました)。
まあ、さすが予選を勝ち抜いただけあって
富田靖子名古屋弁は合格点があげられます。九州出身でよく頑張った。
ロケ地に使われたのは名古屋の古い街並みの残る緑区の有松宿ですが、
郊外は一体どこだったのでしょうか?(高校は茶ブスといわれた市邨学園)
あの片田舎の光景は名古屋のチベットといわれる
守山区志段味くらいまでいかないと見れなさそうですが、
案外、長久手や瀬戸あたりで撮影したのかもしれません。
不思議なのはいつも屋根に登って寝転ぶ設定。屋根瓦は雨や風にさらされるので、
結構埃まみれ。屋根の上を歩き回ると服に煤がついたりします。
それとも屋根をいつも磨いているのか。あの家は?
ただ、せっかく名古屋を題材にしたのなら、
アイコのグループがスガキヤどんどん庵に立ち寄ったり、
駄菓子屋うまい棒チューチュー
海老せんべい、小倉トースト大あんまきなどをかじったりしたほうが、
名古屋の女子高校生らしくなったでしょうに(監督が名古屋文化知らなすぎ)
富田靖子はこの映画の2年後、尾道三部作の『さびしんぼう』でも
主役を演じていますが、三部作のうちこれだけはまだ見ていません。


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