先日刊行した馬と鉄道の雑誌への批評。
まずは創刊800号を迎えた月刊『優駿』2010年8月号。
中身はしょぼいライターが書いていたりするので、
ほとんど読むところもないが、資料として惰性で買っているだけ。
ある年数からずっとそろっているので、
死んだ時には図書館に寄贈することになるのかな。
夏競馬のネタ切れもあって不滅の名馬ベスト100を投票で集計。
1位はディープインパクトで、以下ウォッカ、ナリタブライアン、
オグリキャップ、シンボリルドルフ、サイレンススズカ、エルコンドルパサー、
トウカイテイオー、ダイワスカーレット、テイエムオペラオーと続く。
僕の好きな馬ではダイワスカーレットが9位に入ったのみで、
あとはスペシャルウィーク(12位)、ミホノブルボン(27位)、
シーザリオ(39位)、ヒシミラクル(69位)という結果だった。
名馬の嗜好はそれぞれなので、それについては言及しない。
しかし、こういう集計というのは年度別に分けない限り、
記憶の新しい馬が極めて有利になってしまうということだ。
読者とライターおよび評論家たる人から集計を募ったというが、
競馬陣のライターなど著名な人も一部いるだろうが、
後発のライターの大半はしょぼくて読むに値しない。
僕が15年以上愛読している著者さんは選考委員だったのだろうか。
名馬の批評欄には名前がなかった。当社由来のミホノブルボンは、
やはり投票でもライスシャワー(26位)に先を越されていたが。
こういうのでおもしろくないのは、名馬といってもそれぞれタイプが違うのに、
すべてひと括りにされてしまったことだ。
例えば脚質、ドラマ性、意外性などタイプを分けて集計しただけで内容が広がるし、
名馬10位までなら、その名馬を引き立てたライバルの集計したほうが読み応えがある。
ただ単にこの馬は活躍しましただけの類では、ネット情報のほうが熱く語られている。
要は企画力の欠如たる所以なのであろう。
話題を鉄道に移す。『鉄道ひとり旅ふたり旅』(えい出版)の2号である。
こちらは「旅行専門家が選ぶJRローカル線ランキング」ということで、
JR50線を専門家たる36人からアンケートをとって集計。
なんとこの専門家の一人にshugoroも入っている。
肩書きはなぜか嫌いな称号ライターにされていた。別に文句もいわないが。
これも10線をセレクトしたものだが、せっかくの順位による点数分けは行われず、
ただ単にセレクトした点数をそのまま集計しただけのもの。
順位は小海線、五能線、肥薩線、大糸線、釧網本線、只見線、木次線、
豊肥本線、飯田線、高山本線と続く。
僕が1位に指名した高山本線は堂々10位にランクインしたわけだ。
線の選定には偏りがないよう各地方からも公平にセレクトしているので、
ベスト10のうち6線が僕の選定にも入っている。
正直、これも乗った線・乗らない線によって思い入れは違うわけで、
一応はセレクト50線すべてに乗車しているものの、
北海道や九州などはもう20年以上前になってしまうので記憶も薄れている。
最初は全国のJR線で得票を競ったはずだが、
集計を簡略化したかったのか、あとで編集部より50線に限定され、
アンケートも二度手間をさせられてしまった。しかもノーギャラで。
それにしてもこの選定50線にも問題ありと思う。
奥羽本線と関西本線には1票も入っていない。
もっとも集計時点で50人集まらず、
人数合わせでshugoroまで入っているのはお笑い草であるが、
ページの埋め草のような企画であることはたしか。
このアンケートは3号でも続きます。
shugoroファンの方はぜひ立ち読みしてください(笑)。