与板日帰り旅行記3(8月23日・3日目)

自転車が使えないため徒歩で回るしかないのだが、
まずは某寺を撮影することにした。
某寺としたのは大変不快な思いをさせられたからである。
某寺は町の観光コースにも紹介されているが、
写真撮影していると、うしろから寺の住人が「撮影しないでください」という。
取材で来ていると説明してもさっぱり要領を得ない。
写真撮影NGであるなら、岐阜県関市の新長谷寺のように
入口に「撮影禁止」と明記しておけばよい。
観光客にとってはいい印象を与えないが、
それだけ宗教を大切にしているということで合点がゆく。
現に京都のお寺などは非公開をうたうところも多い。
中途半端に観光スポットに入れておきながら「撮影するな」では後味が悪いし、
町のイメージも損ねない。少なくとも公開しておきながら
「撮影するな」という寺は初めてのケースだった。

続いて都野神社を撮影したあと、直江兼続の居城であった与板城跡へ向かう。
与板城は標高104mの城山山頂に本丸跡があり、山頂まで登らなければならない。
しかし、たかが104mと高を括っていたが、20分はかかったであろうか。
中腹にある「お船清水」は中越沖地震の影響で、侵入不可のロープが張られており、
ロープごしに撮影するしかなかった。
それにしても虫除けスプレーを用意していないためやぶ蚊に襲われる。
どれだけ早足で歩いても「ぷぅ〜ん」と耳元で羽音を立てる。
なんとか蚊を払いつつ山頂に着いた。
本丸跡には城山稲荷神社が鎮座するが、最近立て替えた形跡があり、
社殿の後ろには元からあった稲荷様が朽ち果てながら残っていた。
壊すわけにはいかなかったのであろうか。
ここで昼食をとろうとしたが、今度はスズメバチが周囲を飛んで落ち着かない。
すでに13時を回り時間もなくなってきたので、
急いで行きに来た道とは違うコースで山を降り、城の遠景を撮影する。
城山は周囲に住宅が入ってしまうと絵にならない。
バックに緑の田園を入れて撮影した。
だんだん時間がなくなってきたので、兼続像のある与板歴史民俗資料館へ向かう。
途中で見つけた和菓子屋『かねしょう』で落雁系の兼続特選武将の友650円とわらび餅のお船650円、
それにお船の方が描かれた煎餅2枚(1枚140円)を購入する。
この店は心地よく取材に応対してくれた。
店の人に話をきくと、やはり土日は商店街が休んでしまうとのことで、
営業していたのはここと数軒だけであった。
大河ドラマ放映ということもあって町全体で盛り上げていきたいんですが……」
やはり町で足並みがそろっていない印象をうけた。

旧黒川を渡ると資料館の案内板が見える。
しかし、橋を渡った左手には良寛詩歌碑公園があり、
詩歌碑が園内に点在している。
こちらの案内板と碑を撮っていたらさらに時間が押してくる。
資料館手前の与板城大手門と本願寺新潟別院も撮影してから、
直江兼続像の撮影に取りかかる。与板でメインといえばこの銅像であろう。
ただし、逆光気味で像が暗くなってしまう。
正面、右、左、顔のアップなど写真を撮りまくる。
リュックの中に入れた煎餅も移動で割れてしまうのが心配でこちらも押さえる。
ようやく300円払って資料館に入館することになった。
元々は与板町歴史民俗資料館だったが、
長岡市に合併し長岡市与板歴史民俗資料館になっている。
入口には記念撮影板、受付にはスタンプも置いてあった。
館内は当然の如く撮影禁止だが、
兼続の愛の前立ての複製や位牌など貴重な資料が展示されていた。
ここで直江兼続の小冊子500円を購入。
さすがに滞在できるのも残り1時間を切り、早足で本与板城へ向かった。
つづく


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