7月7日といえば七夕ですね。本日も原稿締め切りに追われっぱなしの1日ですから、
本日、星に願いをするならば「一週間でいいから湯治させてください」でしょうか、
あるいは未だに買わないでいる「デジカメの一眼が欲しい」でしょうか。
まあつまらない一日でしたので七夕に関する思い出話でも書かせていただきます。
最初は93年に取材で仙台の七夕と青森のねぶたの二つを撮影に行ったことです。
8月上旬は東北で青森ねぶた、秋田竿灯、仙台七夕、山形花笠など東北四大祭りで、
記者デビューの頃『93汽車旅100選』(実業之日本社)でこのことを書きましたが、
翌年、2箇所を1日で回る強行スケジュールに出ました。
帰りはたしか「はくつる」の電車三段寝台だったと思います。
恥ずかしながらブルートレインと呼ばれる列車に乗ったのはこれが最初で最後。
体の大きな僕にとっては三段寝台の中段ははっきりいって拷問でした。
結局のところアルコールを購入しても全然眠れなかったし……。
もうひとつは編プロをやめて独立したての94年8月に旧岐阜県小坂町(現・下呂市)の
下島温泉にクルマを運転して行ったときのことです。
ここで土地の古老で滝調査員で知られる上野銀松氏に出会いました。
上野氏はここで七夕で使う笹の殺菌作用と、
水を飲むときは笹の葉でコップをつくって飲むといいと教えてくれました。
このあと上野氏は行き当たりの観光客にも土地の伝説や自然の話をし、
名刺を渡しておいたら『小坂の滝』という本まで贈ってくださりました。
たしか当時で80を超えていましたから、現在はすでに90過ぎと思いますが、
あの自然のなかでいまも元気に観光案内をしていることと思われます。
このとき泊まったのは天然炭酸水の下島温泉でしたが、
あとで日帰り入浴した湯屋温泉の桃原館のほうがよく後悔しました。
後日、母がウチのおばあちゃんと母方のおばあちゃんを連れて、
当館に泊まりに出かけています。
あとログハウス風のみたらし屋でもコーヒーをごちそうになった思い出もありますが、
このみたらし屋もおばあさんの体調により閉店してしまい、
あれだけすばらしかった桃原館も2000年12月で閉館してしまったようです。
諸行は無常であります。