てつくず(過去との決別)

この日は銀塩カメラオリンパスペンタックス)2台、ニコンD3400(破損)、ニコンD7200(故障)、キャノンG5とストロボ、広角レンズなどを売りに可児の『キタムラカメラ』へ出かけた。

一眼の銀塩カメラは使用できるものの、今さらフィルムや現像代を余分にかけてまで使う人は皆無だし、デジタルでなければ写真現像代もバカにならない。

一番新しく買ったニコンD3400は先月の転倒事故で大破、その前のニコンD7200はVR機能がいかれてしまったため、修理代のほうがかかるから諦めたもの。それ以前に使っていたキャノンG5はかなり長い期間使っており、現在もかろうじて数枚は撮れるものの、バッテリーがいかれてほぼ使い物にならない。いずれもウン十万した代物であったが、買取代金は全部でわずか550円也。脚元を見られた感もあるが、もはや持ち帰るのも面倒なので、鉄屑同様で承諾。メルカリなど他の方法で売ることもできたかもしれないが、もはや無用の長物であり、終活も始めているので、遅かれ早かれ始末せねばならなかった。

結局はランチのスガキヤ代すら出なかった。交通費のほうは幸い期限が迫った長良川鉄道のフリーきっぷはクラウドファンディングでもらったものを利用したし、あとのJR線と名鉄の交通費は1000円にも満たなかった。

 

今回、未練もなく手放した以下のカメラは旧会社で消耗したものが4台あるが、その歴史と記録を反省も踏まえて書き留めておきたい。

銀塩の一眼レフを購入したのは、いつだったかもう記憶がない。フリーになった90年代にもペンタックスのMXが盗難(置き引き)に遭っているから、たぶんそのあとで購入したもので92~93年ぐらいであろう。このときは競馬記者をしていたので、ウマの撮影が多く、ほぼポジフィルムだった。ところが2000年の暮れだったかに取材先で手を滑らせて壊してしまい、即新しいカメラを購入した。カメラを扱うときは首にかけなくてならないと痛感したものだ。

2001年4月に会社設立をするのだが、こうなると社員にもカメラを持たせて行かせなくてはならず、一台の使い回しは効率が悪い。ちょうど親父が使わなくなったカメラがあったので、ほとんど強奪に近い形で2台体制にしている。

こうして未経験素人の社員にも教育を兼ねて撮影に行かせている。しかし、2004年にスタッフがカメラを落として壊してしまい、もう一度、銀塩一眼レフを購入している。これが今回手放したペンタックスと思うのだが、いま思えばこれは無駄なことをした。この頃にはすでにデジカメが登場しており、フィルムや現像代を考えれば早く切り換えたほうが得策だったのである。

こうしていよいよデジカメ購入に至るのだが、一眼を買うか、コンデジを買うか悩んだ末に、コンデジのキャノンG5を選んだ。ひとつの理由は、さすがにこのときはデジカメ2台が用意できず、スタッフも使う。スタッフに壊されるのを恐れたのもあっただろう。G5は取材でかなり多用したし、付属品も外付ストロボや広角レンズも買っている。

 

デジタル一眼を初めて導入したのは、2006年9月1日のニコンD80だった。カメラにも詳しいデザイナーさんのお勧めもあったが、3年後の2009年8月28日にはニコンD90を購入している。取材機会が増えてスタッフに行かせる2台体制になったからだ。D90は一度雨天撮でいかれてしまい、修理で高額を払ったこともあるが、2014年8月14日に用水に転落して大破、新たにニコンD7200を買うことになる。このD7200も一度は保証期間中の無償修理ができたものの、使用し過ぎてVR機能がいかれてしまい、修理に出すなら新しいのを買ったほうがよくなって2020年5月にニコンD3400を購入している。このD3400が本年度4月に転倒で大破してしまったわけだが。なお、これまでのカメラで2006年に買ったニコンD80だけは、愛知の実家に残っている。たまにプータローの兄に取材に行かせたりもするが、年に一度もない頻度である。

 

カメラを買い直すとすれば、バッテリーやUSBが転用できるニコンのD3400かD3500の中古になるが、これが当時新品で買った時よりも高騰しており、たまたま安い商品を見つけて注文したら、これが振り込め詐欺だった。カード会社がすぐ止めてくれたので、幸いにもお金は戻ってきたが、戻るまでに二週間以上費やしてしまった。もう新品を買う金もないし、行動も限られるので撮影する機会も著しく減った。おそらくこれが最後の一眼レフ購入になるであろう。カメラの寿命は5~6年といわれているが、このあとはミラーレスになることは明らかなのだから……。

 

【人気blogランキングへ】