マチカネタンホイザ逝く

shugoro2013-12-10

ここのところ季節の変わり目もあってか名馬の訃報が相次ぎました。
7日には91年オークスを勝ったイソノルーブル(牝25歳)が繋養先の村下牧場で、
8日には91年有馬記念を勝ったダイユウサク(セ28歳)がうらかわ優駿ビレッジで
それぞれ老衰のために亡くなりました。両馬とも僕が競馬の世界に入る馬で、
ダイユウサクはラストランの92年スワンSだけタイムリーにレース実況を見ましたが、
引退後も取材したわけではないので、とくに深い思い入れはありません。
それとは別に本題マチカネタンホイザ(セ24歳)も
引退名馬の公式サイトに訃報が載せられていました。
日付や死因は明らかになっていませんが、12月に入ってから亡くなったとあります。
(追記:競馬ライター・サチエさんの記事によれば7日に疝痛で死去とのこと)
このタンホイザはミホノブルボンと同世代でタイムリーに競馬観戦していましたので、
なかなか思い出深い馬です。珍名で知られた細川オーナーのマチカネ冠号馬で、
本来はタンホイザーとするつもりが9文字規定でタンホイザになってしまった。
ただ、父はノーザンテーストで産駒最後の大物感を漂わせており、
「マチカネといえばオマチカネ」なんて云われたりしました。
ブルボンのライバルではライスシャワーが有名ですが、
タンホイザも当時の馬齢表記で3歳王者決定戦の朝日杯に出走し、
ブルボン、ヤマニンミラクルに次ぐ3番人気に推されるも4着。
その後のクラシック3冠ではライスシャワーセキテイリュウオーとともに
皆勤賞を果たしますが、7・4・3着と敗退。
とくにブルボンの強さを引き立てたのは92年菊花賞でした。
このときはブルボンがハナを叩かれたキョウエイボーガンに翻弄され、
さらにペースを落とされたため、3番手にいたメイショウセントロにつつかれる展開で、
最後の直線で先頭に立ったのもむなしく高速ステイヤーライスシャワーに敗れます。
このとき内からマチカネもブルボンをいったん交わしたのですが、
ブルボンは差し返しをみせアタマ差退けて2着を確保します。
明け5歳(旧表記)緒戦の日刊スポーツ賞金杯は1番人気に推されながら、
セキテイリュウオーに敗れ8着敗退。
ハンデ戦で58キロだったとはいえ、59.5キロのカリブソングが2着なのだから情けない。
しかし、マチカネが強いと思ったのは次走のダイヤモンドS。
ここでは前走までのふがいなさの鬱憤を晴らすかの如く
レコード勝ちをし、長距離界のスター候補にのし上がります。
続く目黒記念も1キロの斤量差があるもライスシャワーを下し、
春の天皇賞メジロマックイーンライスシャワーに次ぐ3番人気に推されますが、
メジロパーマーの大逃げにふるいにかけられ4着敗退。
マチカネ自身も当時のレコードタイムで走っているのですが、
相手が強すぎたため善戦マンに甘んじてしまうのです。
その後、得意の左回りでメイS・富士S(当時)とオープン特別は勝つものの、
JCは15着と敗退。と思えば有馬記念は4着と善戦し、
ますますわけのわからない馬になります。
そして明け6歳はAJCCを勝つも、秋はJCのレース直前で鼻血を出して発走除外。
続く有馬記念も蜘蛛を食べて蕁麻疹となり出走取消と笑うに笑えません。
しかし、休み明け7歳緒戦の高松宮杯は当時12連対のヒシアマゾンを5着に沈めます。
本当、GIでは勝てないのにGIIではGI馬に勝つという脇役に甘んじ
その年の暮れのステイヤーズS7着を最後に引退しました。通算は32戦8勝。
ちょうど僕が『競馬フォーラム』の編集をやっていた時期です。
マチカネタンホイザは引退後、ブリーダーズSSで種牡馬となり、
僕もその後の牧場の取材で何度か訪れていますが、
冒頭写真はそのときの99年に繋養先で撮ったものです。
しかし、父ノーザンテースト、母父アローエクスプレスという
長距離には似合わない良血馬も種付け頭数には恵まれず、
2006年にオーナーの待兼牧場に移動し、2010年には種牡馬引退。、
97年菊花賞マチカネフクキタルとともに功労馬として
山梨県北杜市の小須田牧場に移動しました。
この牧場には55勝という最多勝利の金字塔を打ち立てたモナクカバキチ
引退後に繋養されたので、近いうちに見に行こうと思っていたのですが、
山梨県は近きにありて遠きもの。車がないので行きそびれになり、
小海線清里駅からバスか自転車で行く方法もあったのですが、
とうとうマチカネタンホイザに再会することは叶わなくなってしまったのです。
名馬に会いに行きたくても仕事や経済的な都合もあり、
プライベートですべての馬に会うことはできません。
この場を借りてマチカネタンホイザの記録を書き留めると同時に、ご冥福をお祈りします。


笠松競馬・木之前葵ちゃん馬券術】
明日の笠松開催、木之前葵ちゃん騎乗馬予想。

12R1枠1番ウィングヴェール


2頭ほど強そうな馬がいますが、一鞍入魂でAを打ち計300円で挑みます。


【おまけ・オータムさんの馬】
浦和3R2枠2番クワイトファイン


前走は6番人気の3着で複勝730円つけてくれましたが、
さすがに今回はもう少し上位人気になりそうですね。
こちらも計300円で挑みます。


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