長良川鉄道深戸駅の喫茶店が閉店

shugoro2013-10-09

三連休のうち12・13日は郡上八幡へ行くことが決まりましたが、
なんとも往復夜行バスの早割はすでになく、
秋の「青春18」というべき秋の乗り放題パス7500円で往復することになりそうです。
14日には東京競馬場での面会があるので、またすぐに戻らねばならず、
しかも郡上八幡でいつも泊まるユースホステルも満室で、美濃太田駅周辺の宿も満室。
余計な出費は避けねばならない時期なので、漫画喫茶泊まりも覚悟しています。

本題は長良川鉄道のfacebookで知ったのですが、
深戸駅（冒頭写真）で営業していた
喫茶店「ステーション深戸」が９月30日をもって閉店したそうです。
こちらの記事によると第３セクター後の平成２年（1990）年に喫茶店を開業し、
23年間、夫婦で営んできたようですが、写真を見るとかなり年配の方ですし、
後継がおらずに閉店してしまうのでしょう。
この深戸駅初訪問（ただし車）は国鉄時代の昭和57年（1982）でした。
その頃すでに無人化されていましたが、建物財産標には昭和３年（1928）とあるように
開業当初からの木造駅舎が残されています。
開業時は終着駅で貨物の取扱も行っていたそうですが、
貨物は昭和34年（1959）に廃止。深戸駅も昭和40年代後半に無人化されました。
急行「おくみの」が優等列車で走っていた頃は急行停車駅でもありました。
国鉄末期に訪れた頃は、すでに当駅での列車交換は行われていませんでしたが、
相対式ホームが残っていました。現在の写真左ではその形跡をみることはできず、
駅東側は総合整備碑が立っており、農地と農道に整備されたようです。
ただ、ウィキ情報をみると、「２つのホームが跨線橋によって結ばれていた」とあり、
これには疑問（？）を付けざるを得ません。
長良川鉄道は国鉄時代に遡っても跨線橋があったのは関駅（現在はなし）と郡上八幡駅しかないからです。
記録写真がないので真実は分かりませんが、構内踏切ではないでしょうか。
しかし、第３セクター化後、なかなか訪れる機会はなく、
昨年11月４日にようやく下車して訪れたときは「営業中」の看板があるのに、
店はやっておらず、くたびれもうけになってしまいましたが、
他の駅併設喫茶同様、日曜は休業なのでしょう。
駅でスマホからアルゼンチン共和国杯・みやこＳの馬券を買ったことだけが記録に残っています。
「フリーきっぷ」利用で土日中心でしか訪れることのできない
僕にとってはなかなか営業中に訪れることができません。
ただ、一度だけチャンスはあったのです。
それは本年５月30日〜６月１日に『旅と鉄道』の取材で訪問したときです。
このときはやっと郡上大和併設の喫茶店も利用することができ、
６月１日に相生で下車して次の深戸まで歩こうか悩んだ末に
もう一箇所撮影をしようとして相生駅に戻ってしまったのです。
朝早かったので営業時間外だったかもしれませんが、
せめてこのとき深戸駅に訪れていれば利用できたかもしれないと思うと残念でなりません。
長良川鉄道線内も湯の洞温泉口、相生、大中などは開業当初の駅舎が解体され、
きれいな駅舎に生まれ変わりました。また本年３月末まで喫茶店を併設していた
関口駅も無人化後に解体され、８月23日から『ローソン』に生まれ変わりました。
味わいのある木造駅舎とはいえ、無人化されて管理がなくなってしまうと
老朽化が進行し廃墟のようになってしまいます。
地元の人の利用を考えれば、老朽化した駅舎の解体はやむを得ない事情もあります。
開業当初の木造駅舎でテナントに使われていない無人駅では、この深戸と大矢駅ぐらいでしょうか。
とはいえＪＲ東海のような鉄筋コンクリの簡易駅舎では味気ない。
大矢・深戸とともに貸テナントにし、
鉄道遺産として駅舎を活かす方策は考えられないものでしょうか。
さすがに北陸東海自動車道が開通し、車の通行量は減りましたが、
国道156号沿いにあって春はサクラがきれいです。
映画『長い散歩』のロケや、MEGARYUの『止まったままの恋時計』の
ＰＶ撮影でも使われたそうですから、何とか保存にもっていってもらいたいものです。