凱旋門賞の権威を守ったオルフェーヴルの敗退

最初に書いておきますがオルフェーヴルファンは絶対に読まないでください
三冠馬オルフェーヴルが10月7日のフランスパリ凱旋門賞で2着に敗れたことは
それなりに話題になりましたが、僕はこの馬が嫌いなので敢えて辛口の主観で書いています。
以前にもオルフェーヴルが弱いと書きましたが、
三冠はそんな滅多にとれない偉業なので、そこそこは強いと評しておきます。
ただ歴代の三冠馬と見比べても存在感が薄く、三冠挑戦時もせいぜいネオユニーバース
メイショウサムソンと同等ぐらいとしか見れませんでした。
それはシンボリルドルフディープインパクトのように
無敗で三冠を制した絶対王者でないからです。
絶対王者ならどんな条件・環境でも負けは許されないわけで、
阪神大賞典春の天皇賞でさらに評価を下げたといえましょう。
まぁ、ディープインパクトがあれだけ強くても競馬の凋落に歯止めがきかなかったのも事実ですが。
そして今回のオルフェーヴル凱旋門賞善戦できてよかったねと賞賛しておきます。
しかし、まぁマスコミの持ち上げようは異常ともとれる報道で
来年なら勝てるとか、調子のいいことばかり書いています。
来年勝てるならナカヤマフェスタはなぜ勝てなかったんでしょうかね。
もうこの馬が2010年の凱旋門賞で2着に来ている時点で
かなりレベルは低くなっていたと思います。
むろん、日本の調教技術が進歩した証ではありますが。
ナカヤマフェスタ宝塚記念を勝つ(前走がメトロポリタンS)前は、
東京スポーツ杯2歳Sとセントライト記念の重賞2つ勝っただけで、
しかも中日新聞杯13着とボロ負けしている馬です。
戦術的には宝塚記念をステップに調整していけば
凱旋門賞は勝ててしまうかもしれないというレベルにまで凋落していたのです。
そして今回の凱旋門賞です。このレースの功労馬は云うまでもなく、
帯同馬のアヴェンティーでしょう。前哨戦のフォワ賞オルフェーヴルに勝たせましたから。
しかし、凱旋門賞にまで出走していたのは正直驚きました。
だって日本では準オープン馬ですよ。もちろん過去に条件馬が有馬記念に出たケースもありますけど、
もうそれだけで世界の凱旋門賞オープン特別に見えてしまいました。
しかも今回はフランケルのような怪物級の馬が出走しておらず、
オルフェーヴルの人気が押し出されたように、
もう持ってってくれと云わんばかりのメンバーでしたから……。
もしこのままオルフェーヴルが当たり前のように勝っていれば凱旋門賞の権威も凋落したことでしょう。
そこはやはりソレミアという伏兵馬が世界の壁紙一重で守ってくれたのでしょう。
やはり凱旋門賞で評価できるのはエルコンドルパサー(この馬も嫌い)
ディープインパクトまででしょうか。蛯名騎手は2着2回ですが、
これは蛯名騎手の芸当で2着はあっても、そうやすやすとは勝てないESPなのです。
ディープインパクト凱旋門賞で3位入線も薬物で失格という不本意な結果でしたが、
帰国後はジャパンC有馬記念としっかり勝って引退しました。
来年も現役を続行し、凱旋門賞のリベンジ果たすというプランもありましたが、
種牡馬の価値を下げないために潔く引退したのは英断といえましょう。
あのテイエムオペラオーですら6歳後半は衰えの色が隠せなかったように、
来年もまた同じ強さを維持していくのが大変だと分かっていたからです。
そしてステイヤー体系が危惧されましたが、種牡馬としても大成したのは云うまでもありません。
オルフェーヴル年内で引退したほうが、種牡馬としての価値を下げずにすむと思うのです。
現在の競馬界で絶対王者カレンブラックヒルしかいませんが、
マイル路線へ行ってしまうとイマイチ盛り上がりません。
ぜひ秋の天皇賞に挑戦してほしいものです。


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