『龍馬伝』第19回「攘夷決行」

16回で再び視聴率20%を超えたものの、前回はまた20%切ってしまいました。
ただ、視聴率以上に高知での観光客が急増し、
大河ドラマ博も成功をおさめているようです。
高知県では高知・安芸・檮原・土佐清水の4会場がありますが、
高知駅前以外のエリアはアクセスがよろしくないように思えるのですが、
本当に客が増えているのでしょうか?


本題に入ります。今回のドラマは僕が観ているなかでも、
屈指の出来映えだと思うのですが、あくまで個人的な主観。
ただ、大河本を制作する前に複雑な幕末史はおさらいしていたので、
今回の歴史の流れがものすごくわかりやすいんですね。
勝が以蔵と一緒に町を歩いているとき、「大攘夷」「小攘夷」の違いを話していましたが、
このへんが単純に開国と攘夷に分けられない複雑な思想。
つまり勝海舟は、西洋文化を導入し富国強兵して諸外国に対峙する「大攘夷」と云ってるのです。
だから会津藩新選組とかも単純な佐幕ではなく、天皇を敬う尊皇佐幕であったりします。ややこしい。
さて、以蔵と龍馬が話しているところに平井収二郎が鉢合わせ。
以蔵を斬ろうとするところ、逆に収二郎が捕吏に追われてしまう。
収二郎が追われることになったのは、青蓮院宮に令旨を請い藩政改革を迫ったことですが、
ドラマではこれを容堂が半平太と収二郎を離間させるために仕掛けた罠になっている。
うーん、さすが時流を読むに敏な容堂公。
なんかこれだと、のちの以蔵の毒饅頭も半平太でなく、容堂がしかけそうです。
結局、龍馬が以蔵と収二郎を匿いますが、収二郎は土佐へ帰国。
一方、一橋慶喜は朝廷に5月10日の期限で攘夷実行を約束。
しかし、これは慶喜得意の戦術で、攘夷はあくまでポーズ。
長州に従うか、幕府に従うかの踏み絵でもあったのです。
結局、攘夷実行をしたのは長州藩のみで、土佐藩は動きません。
肩透かしをくらい、土佐藩邸で独りたたずむ半平太のもとを龍馬が訪ねますが、
収二郎を救うため土佐へ帰国しようとする半平太を必死で止めようとする龍馬。
あくまで大殿に奉公しようとする半平太との別れになり、龍馬は泣きます。
実際の土佐勤王党の弾圧は八・一八の政変で、尊攘派公卿が失脚してからのことですが、
その前に攘夷派公家・姉公路公知という大物の暗殺があります。
これで薩摩藩が御所の警備をはずされ、挽回をはかるため会津藩と結びつくのですが、
このあたりは描かれるのでしょうか? 次回も目が離せませんね。
あと桐野作人先生の『膏肓記』も併せてお読みください。


史跡紀行では山口県下関市関門海峡や壇ノ浦砲台跡が紹介されました。
残念ながら下関は電車で通過したことはあるものの、関連史跡は未訪です。
でも、乗り換え時間にスタンプは押していますので、
今回は下関駅のスタンプと下関市提供の長州砲台の写真をUPします。

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