越美線未成線の旅⑤(越前花堂→九頭竜湖/52.5㎞)

越美北線の乗り換え口と越前花堂駅

 12時54分の九頭竜湖行には僕含め3名の乗車があった。車内は16名だが、キハ120形はボックスが4席しかなく、ボックスには座れなかった。六条・足羽と駅周辺にはほとんど集落がない平野部を走り、旧東郷村の中心駅である越前東郷で4名折りてようやくボックスシートが確保できた。ほっとひと息ついたので持参のアルコールに手をつける。

第一足羽川橋りょうを渡り越美線の旅に乾杯

 越前東郷を過ぎると足羽川が左手に近づく。次の一乗谷でも5名が下車。やはり一乗谷朝倉遺跡へ向かうのだろう。県道からアクセスするにも細い道しかなく、ロータリーがないので大型車は進入できず、駅前が民家と農地で、まともな駐車もできない。一応周辺案内マップもあるが、パンフなどは置いてない。もう少し整備してレンタサイクルなどを置けば観光利用にも役立つはずなのにとても残念である。

越前大野駅にある安全の鐘

 一乗谷を過ぎると美山までに蛇行する足羽川を7回も渡る。途中徐行区間も多く、列車の速度も落ちる。美山から先は支流の羽生川が計石まで並行する。大野市の入口、北大野で2名降りた。もう市街地に入っている。線内最大の駅が越前大野で、当駅では何度か途中下車したこともある。ここで4名降り2名が乗車。2分間停車するので少しだけ撮影ができた。

九頭竜川の富田堰堤と勝原駅

 越前大野からしばらく盆地を走るが、次第に山が近づき、柿ヶ島の手前で九頭竜川を渡る。柿ヶ島でも2名降りた。このあとは九頭竜川の渓谷が楽しめるが、そのぶん速度制限徐行が多い。乗り鉄にはありがたいサービスでもあるが。越美北線昭和35年(1960)12月に開業したときは終着は勝原だった。昔は職員がいた形跡のあるコンクリート造りの駅舎が残る。鉄ちゃんが2名いた。春先のハナモモが有名で、クルマで来る人が多く渋滞が問題になっている。この季節だけでも臨時列車の増発を望みたい。

越前下山駅と終着の九頭竜湖駅

 勝原から先の終着・九頭竜湖までは昭和47年(1972)12月に開業した区間で、途中駅の越前下山をはさんで、荒島トンネル(5251m)と下山トンネル(1915m)の長いトンネルで真っ直ぐに建設されている。この頃には建設技術が進んでいたのもあるが、こういった日本鉄道建設公団の新線が近年消えてゆくのは残念でならない。

九頭竜湖駅でもらえた到着証明書

 終着の九頭竜湖に14時22分着。やっと大野市観光協会が発行する到着証明書がもらえる。簡易委託駅だが、すでに無人化計画もあり、列車の来ない時間帯は窓口もやっておらず記念スタンプもなければ記念入場券もない。かつてはJR西日本の新印があったのだが、心無いコレクターがケチをつけたため、これまで設置されていた簡易委託駅から撤去されたという話を聞いたことがある。にしても記念入場券とか何か販売すればいいのに、併設する『道の駅九頭竜』のほうに力を入れており、1日下り4本、上り5本しかないのだから、もはやどうしようもない状況である。

まいたけ弁当と発車を待つ列車

 家族旅行村へ行く大野市営バスの時刻まで1時間ほどの待ちなので、道の駅にあるそばを食べようと思っていたのだが、営業時間は11~14時。1本前が10時42分着の10時56分着なのだから、これでは列車を利用してアクセスしても折り返しで食べることはできず、店のほうも期待していないのであろう。弁当だけは販売していたので、まいたけ弁当480円を買い求めた。これはリーズナブルで地元の舞茸を使用しており、ヘルシーで舞茸の炊き込みご飯に里芋と漬物が入ったシンプルなものだがおいしい。この先の歩きでは負荷になるので先に食べた。駅弁として扱ってもいいはずだが、なんかもったいない。

下穴馬郵便局風景印と解体された旧和泉村役場

 10分で折り返す福井行きを見送ってもまだ時間がある。駅周辺には和泉郷土資料館や青葉の笛資料館などの施設もあるのだが、すでに訪問済なので見送り、下穴馬郵便局の風景印を求めた。郵便局自体も不思議な設計で周囲が城のように堀でめぐらされている。局内には大野市内の郵便局風景印が展示されていたが、基本風景印は一部を除いて岐阜県内に限定してるので集めることはなさそう。向かいには旧和泉村役場(大野市役所和泉支所)があったが、すでに閉鎖されており入口階段にカラーコーンが立っている。この2カ月後に建物は解体されて更地になった。

駅前のバス乗り場から臨時で交流センターへ移動していた

 大野市営バスの前坂線は1日7本(夏期)あるが、このうち4本は要予約で、しかも1本前は九頭竜湖駅で接続せず、2分前に出てしまう。予約制だと何かと煩わしいし、列車遅延などで乗れなくなるリスクもあるから、予約不要の15時20分発を駅前で待っていたのだが、バスがなぜか来ない。なんと乗り場が臨時で変更になっており、駅裏の和泉地域交流センターになっていたので、慌てて交流センターまで行ったらすでにマイクロバスが停車しており発車ギリギリ。もし乗り遅れたらここまで来て帰れなくなるところだった(つづく)

越美線未成線の旅④(米原→近江塩津→敦賀→越前花堂/97.3㎞)

米原駅に来た特急しらさぎ北陸新幹線敦賀延伸後は運転が短縮される
車窓左手に琵琶湖と余呉湖を望む

 米原北陸本線に乗り換え。10時5分定刻通りの発車であったが、近江塩津行なのに利用客は多く、ほぼ満席だった。仕方ないので田村までは補助席に座っていた。田村~長浜は北陸本線で唯一琵琶湖を望める区間だが、民家も増え以前より見えなくなった。長浜を過ぎると客もかなり減った。そのまま平野部を走るが木之本を過ぎたあたりで山が迫り、余呉を過ぎると余呉湖が左手に見える。こちらは田んぼしかないから視界は広がる。

湖西線の高架が近づき近江塩津

 列車は次の近江塩津止まりで、ここでも20分以上の待ちになる。平成18年(2006)北陸本線長浜~敦賀間が交流から直流に切り替わったため、北陸本線経由で敦賀へ向かう場合、当駅での乗り換えが増えた。近江塩津に初めて下車したのは昭和59年(1984)頃だったか、その頃にはすでに無人化されていた。湖西線の永原~近江塩津間に交流と直流のデッドセクションがあったため、全線電化にもかかわらず当時は普通列車気動車が充当されていた。交直両用の電車に切り替わるのは平成3年(1991)9月の米原~長浜間が直流に切り替わった際である。

近江塩津駅

 その後、「海道・あぢかまの宿」となり簡易委託化されてスタンプも設置された。『お食事処 給食屋さん』という食堂もあったが、残念ながら平成29年(2017)いっぱいで閉店になっていた。営業している時にも訪問したことがあったので利用しなかったことが後悔しきりである。

 近江塩津湖西線経由の敦賀行を待っていたら、同じ時刻に違うホームに列車が来たので、ホームを間違えたと一瞬焦ったが違った。結局、近江塩津は4分遅れで発車する。近江塩津を過ぎると福井県に入り新疋田。ここも無人駅だが、JR化後当初は運転関係の職員が常駐しスタンプを押した思い出もある。そのまま旧鳩原信号場を過ぎ、舞鶴若狭自動車道の高架橋を過ぎて敦賀へ。ここでさらなる先の福井行に乗り換えとなる。

敦賀駅

 敦賀でも乗り継ぎに20分はあるので途中下車。令和6年(2024)3月の北陸新幹線敦賀延伸PRが盛んで駅舎も改築工事が進んでいる。昔の敦賀を知る筆者にとっては少々寂しさを感じる。幸い駅弁や駅そばも健在なので、改札外の『気比そば』で肉玉そば470円をすする。肉の味がきいていて出汁もおいしく汁まで飲み干す。考えてみれば6時台から食糧にありついていないのでちょうどよい昼食となった。

入口の狭い『気比そば』と肉玉そば

 そばを食べてホームに戻り、11時37分発の福井行に乗る。北陸新幹線敦賀延伸に伴い、北陸本線は金沢~敦賀間130.7㎞が第三セクターに移管することが決まっており、石川県内はIRいしかわ鉄道、福井県内はハピラインふくいにそれぞれ移管される。かつては米原直江津間353.9㎞で北陸三県の県都を結んだ幹線も平成27年(2015)3月の北陸新幹線長野~金沢間開業に伴い、並行在来線えちごトキめき鉄道、あいの風とやま鉄道、IRいしかわ鉄道にそれぞれ移管されたため、半分の176.6㎞となってしまい、北陸新幹線敦賀延伸後は米原敦賀45.9㎞だけとなり、かつての大幹線が88%もなくなってしまう。その反面、名古屋や京都・大阪からは直通列車がなくなり、乗換えを要することから不便を強いられる。残りの敦賀~新大阪間の開業は未定で、おそらく存命中に開業することないと思う。新幹線至上主義の弊害であろう。

今庄駅と越前花堂駅

 今回はJRとして北陸本線敦賀越前花堂間を乗るのも結局最後になるであろう。北陸トンネルの入口左側に慰霊碑がみえた。今庄や南条などの簡易委託駅もかつて駅スタンプ押印のために下車したことがあるが。その後令和4年(2022)3月に無人化された。

 特急停車駅の武生・鯖江などを過ぎ、12時25分に越美北線の起点・越前花堂駅に着いた。越美北線はすべての列車が福井始発なので、席を確保するなら福井まで行きたいところだが、それだと越前花堂~福井間が別料金になってしまうので、ここで下車してまた30分近く待たねばならない。
 この駅も昭和59年(1984)に無人化されており、有人駅時代に訪れたことがなかった。幸い先月15日にドラえもんとクルマで訪問していたので撮影は済ませていたが、それ以前の平成28年(2016)3月にも途中下車したことがあった。この間に北陸新幹線の高架橋が完成しており変貌ぶりに驚かされた。

福井鉄道福武線花堂駅

 駅周辺は市街地であるものの自動車関係の会社が多く、商店街などは見当たらない。ただ福井鉄道の花堂駅があって徒歩5~6分で連絡しており、こちらには飲食店なども点在している。今後、北陸新幹線敦賀延伸以降は、第三セクターとJR線で別料金が合算されるので、この花堂が乗り換え駅として注目を集めることになるかもしれない(つづく)

越美線未成線の旅③(美濃太田→岐阜→大垣→米原/76.9㎞)

美濃太田駅から越前花堂まで226.7㎞の乗車券、途中下車可能

 最初の難関というのは美濃太田での乗り換えである。6分あれば乗り遅れることはまずないのだが、今回はICカードや「青春18」ではなく、乗車券を購入せねばならないのだ。もし窓口に先客がいたり、操作に不慣れな職員だと、スムーズに乗車券が買えなくなってしまう。

九頭竜湖まで越前花堂経由で」と云うと、「米原経由ですか? 特急の利用は?」とは聞かれたが、あっさりと発券でき、余裕で高山本線の列車に間に合った。もっとも7時46分の列車に乗れなくても、1本あとの8時3分発でも岐阜で乗り継いで大垣で追いつけたのだが……。

 高山本線の列車はキハ75形のクロスシートでラッキーだった。通勤時間帯を考えると座れないこともあったが、今回は余裕で座れた。岐阜までの区間は通勤需要が大きいのだが、並行する名鉄とのサービス競争もあってクロスシートが多いと聞いたことがある。むしろ美濃太田以北の高山本線クロスシートを投入してほしいのだが、そちらは特急に乗って欲しいのであろう。同じことを飯田線でやったら乗り鉄ファンも遠のくことは確実だが……。

日本ラインと伊木山全景
蘇原駅で隣のホームを特急ひだが通過する

 とはいえ坂祝から鵜沼にかけては日本ラインの景勝がみられる区間で、かつての国道21号も令和元年(2018)に坂祝バイパスが開通すると、県道207号に降格したので車の通行量は少ない。すでに日本ライン下りも運休して久しいが、道沿いにある廃墟も放置状態が痛々しい。車窓はすばらしいのにもはや打ち捨てられてしまった印象だ。

 帰省の折には名鉄に乗り換えるために利用する鵜沼を過ぎ、左側に対岸の犬山城、平野に孤立する伊木山が見えてくる。台地を登った各務ヶ原で列車交換があった。次の蘇原でも特急との列車交換があり4分停車するのだが、ここで特急が来ないため5分遅れた。岐阜では5分の接続になっており、再び乗り継ぎの危機になるが、正規の時間から1本後の列車でも大垣からの米原行きに接続しているのでそんなに心配することもなかった。結局、5分遅れでも東海道本線は向かいのホームで階段の昇降はなく計画通りの列車に乗れた。

岐阜駅で東海道本線に乗り換え
下流長良川と再会、穂積駅で時間調整のため5分停車した

 西岐阜を過ぎたところで先に長良川鉄道で並行した長良川橋りょう(462m)を渡る。梅山以来、1時間30分以来の再会になるが、平野部のため川幅はかなり広くなっている。東海道本線の列車内でも西日本管内の遅れの放送があり、調整のため穂積で5分停車した。大垣で25分あるからこの程度の遅れは心配することなく、大垣には6分遅れで到着している。

美濃赤坂線のワンマン列車と樽見鉄道

 大垣では少し時間があったので美濃赤坂方面の列車や樽見鉄道を撮影した。米原への列車は4両編成しかなく、ふだんの「青春18」の旅では毎回混雑し座れない区間であるが、すでに「青春18」のシーズンは終了しており、コロナ禍で乗車率も通常より低いようで楽々座れた。関ヶ原から県境へ向かうと山が深くなる。

天野川をみて米原到着、米原では近江鉄道硬券入場券を購入

 滋賀県に入ると天の川が並行。米原到着前に神戸線内で人と列車接触の旨、遅れの報告あって米原始発に変更なるとの放送があった。本来は姫路始発で近江塩津まで4時間も運転されるロングランなのだか、こういう分割運転の配慮はありがたい。米原では少し時間があったので、近江鉄道の駅へ行き、買いそびれていた硬券入場券を求めた。ここから先はJR西日本の管轄である(つづく)

 

越美線未成線の旅②(郡上八幡→美濃太田/46.9km)

 9月13日(月)朝、自転車で郡上八幡駅へ向かう。フリーきっぷで出かけるとき、いつも利用する上り始発だ。フリーきっぷは2700円也。当日でも関駅の4分停車中に購入でき、今回のプランでは帰りも最終1本前なので、梅山まで乗って折り返すこともできるのだが、今回は目的が違うので正規運賃1380円+880円の計2260円での乗車とする。

朝の郡上八幡

 秋で日増しに陽は短くなっているのだが、6時台でもまだ明るい。朝からトイレ掃除の業者の方がトイレ掃除をしていた。駅勤務時から顔なじみの方である。そういえば久々に駅へ来たのだが、駅入口の車寄せ部分にあった郡上おどりの提灯がなくなっている。上りホームだけ提灯が残っていたが、向かいの下りホームの提灯も撤去されていた。台風接近ではずしたのか、それともコロナ禍で2年続けて郡上おどりが中止のためはずしたのか? それでも上りホームだけ残っているのはかえって不自然だ。もし、暴風雨で破損したというのなら早く再設置してほしい(のちに設置されました)。

 郡上八幡6時21分発の上り始発が美濃白鳥方面からやって来た。車両は残念ながらハズレのオールロングシートの観光列車に改造された「川風号」である。長良川鉄道の車両(当時)は、セミクロスシートの300形7両(1両はオールロングシート)、オールロングシートの500形3両が在籍。単純にいえばセミクロス:ロングの比率は6:4だが、2両は観光列車「ながら」専用車のため、定期列車では4:4の半々で、運次第にもなるが、セミクロスを「アタリ」、ロングシートを「ハズレ」と呼んでいる。初のセミクロス車両だった200形が令和2年(2019)で運用離脱。新しく登場する車両600形はオールロングと聞いているので、ロング比率が高くなる。

 運用と車両不足の問題もあるので仕方ない面もあろうが、これ以上ロングシート車両は増やさないでほしい。美濃太田北濃2時間乗り通す客は少ないかもしれないが、さすがにロングシートでの長時間は辛い。それに遠方から高額な旅費を出して来た旅人もロングシートではがっかりさせられるし、リピート率すら低下させる要因となる。国鉄から第三セクターに移管された際、車両をすべてレールバスのオールロングのナガラ1形に変わったときはショックで、筆者は長良川鉄道から数年遠ざかっていた。全車両をオールロングシートにしてしまえば客離れを引き起こすであろう。

第六長良川橋りょう(左)と第二長良川橋りょうを渡る

 僕以外にも郡上八幡からの乗客は2名いて車内は5名。ここから美濃太田に向かって長良川に並行して梅山まで下っていく。この間にトンネルも11箇所抜ける。しかし、肝心の絶景もロングシートでは見辛く魅力も半減。次の相生への途中で第六長良川橋りょう(126m)を渡った。朝から釣り人の姿が見られる。このあと相生~深戸間で第五長良川橋りょう(114m)、赤池駅をはさんで第四長良川橋りょう(124m)と第三長良川橋りょう(149m)を渡る。そういえば赤池駅至近の場所に1日1組のみ宿泊できる民宿『やいち』があるのだが、郡上に住んでいるのと同行する賛同者がいないため、未だ取材が実現できていない。

八坂で乗客3名になり、美濃市駅でようやく列車交換

 赤池を過ぎてみなみ子宝温泉までは進行方向右手が長良川となる。除雪と保線用のディーゼル機関車が停まっていた大矢で1人降り、みなみ子宝温泉を過ぎて線内最長の第二長良川橋りょう(164m)を渡ると、あとは八坂から湯の洞温泉口の手前まで長良川は進行方向左手となる。八坂で1人降りたので車内の乗客はわずか3名になった。湯の洞温泉口の手前で上りだと最後になる第一長良川橋りょう(142m)を渡り、この先は梅山まで並行する。湯の洞温泉口駅で女学生3名が乗ってきた。部活があるのか、この時間から早くも学生の利用がある。美濃市で最初の列車交換があり、この先は降りる客より乗る客のほうが多くなり、関・富加でも列車交換が行われた。

関駅で4分停車
整理券で運賃精算、郡上八幡から1380円

 満席というほどでもないが、美濃太田到着時には25名に増えていた。7時40分に美濃太田に到着すると、そそくさと写真を撮ってJR線への乗り換えになるが、最初の難関が待ち構えていた(つづく)

美濃太田駅

 

越美線未成線の旅①

 福井から美濃太田まで越前と美濃を結ぶはずだった越美線。南北から建設工事を始め、南は美濃太田から北濃まで、北は福井から九頭竜湖まで開通。しかし、北濃九頭竜湖間の約24㎞が未成区間として残った。国鉄末期の昭和54年(1979)にこの未成区間が調査線から工事線に昇格し、過疎化著しい沿線では大いに盛り上がり、悲願の全通が期待されたが、翌年の国鉄再建法公布に伴い工事は凍結。未成のままで終わった。

 国鉄再建法では越美南線、越美北線とも特定地方交通線の第二次廃止対象路線に選定されたが、南線は第三セクター長良川鉄道に移管され、北線は除外規定3の「代替輸送道路が積雪で年10日間以上通行不可能」で廃止を免れてJR西日本に引き継がれた。もし、国鉄時代に全通していればJRとして維持され、特急などの優等列車も設定され、石徹白を境界駅としてJR東海JR西日本で運営されたことであろう。

 それでも両線の存続が決定したことで、ひょっとしたら全通もの期待を抱かせもしたが、いかんせん沿線人口も少なく難工事が予測されたので実現には至らず、南北全通の夢は絶たれた。

 なお、越美南線と越美北線は美濃白鳥~九頭竜湖駅前まで、油坂峠経由のJRバスが連絡していたが、不採算を理由に季節運行になり、平成14年(2002)9月で廃止されてしまった。現在、この区間を走るバス路線は存在しないが、北濃から石徹白の上在所は白鳥交通バス石徹白線が、九頭竜湖から家族旅行村は大野市営バス前坂線が運行されており、石徹白線の下在所から家族旅行村まで、バスのない約8kmを歩いて、南北全線を乗り通すツアーがコアなレイルファンの間で話題になっており、いくつか走破記などがブログで紹介されている。郡上市という沿線に住みながらなかなか実現できずにいたので、いつかはチャレンジしてみたいと思っていた。

 最初は越前大野で一泊し、九頭竜湖駅前~家族旅行村~下在所~北濃という行程で考えていたのだが、朝の越前大野九頭竜湖行がコロナ禍で減便の対象になってしまった。そうなると九頭竜湖で宿泊せねばならない。ところが調べているとなんと起点の郡上八幡から福井(越前花堂)経由で1日で戻って来れることが判明した。これはすぐにでも実現したかったのだが、コロナ禍もあって今夏の「青春18」購入を見送る羽目になり、第一回目の予防接種が済んだ令和3年(2021)9月13日に実行することにした。

越美南線・越美北線未成線の旅ルート

一部変更したがプランは下記の通り。

郡上八幡621→740美濃太田746→828岐阜833→845大垣910→945米原1005→1037近江塩津1101→1115敦賀1137→1225越前花堂1254→1422九頭竜湖1520→(大野市営バス前坂線)→1535家族旅行村…(徒歩8.1㎞)…下在所1819→(白鳥交通バス石徹白線)→1825上在所1830→(白鳥交通バス石徹白線)→1905北濃1921→2012郡上八幡

 

運賃(※上在所迂回しない場合)

郡上八幡美濃太田長良川鉄道)1380円

美濃太田九頭竜湖(JR)4070円

九頭竜湖駅~家族旅行村(大野市営バス)100円

下在所~北濃駅(白鳥交通バス)310円

北濃郡上八幡長良川鉄道)880円

計6740円

 

 未成区間を乗り継ぐだけなら郡上八幡から岐阜までは岐阜バス高速八幡線を利用したほうが運賃は安くすむのだが、今回の目的は越美線全線を乗り通すことである。それに季節限定の「青春18」利用なら1回分は2410円なので、本来は岐阜バス経由より安い5080円になることも付記しておきたい(つづく)

 

脩五郎の予想/セントウルS・京成杯AH

土曜は起きたら雨が降っていた。
こうなるとコンビニまで中京スポーツを買いに行くのも億劫になる。
朝早ければよいが、少しでも遅くなるとすぐに売り切れるからだ。
せっかく結構歩いて行ってスポーツ新聞が入手できないとなると心が折れる
あくまで歩いて行った場合の話であるが……。
なので雨が降ると中スポ購入を諦めてしまうことが多いのだが、
運よく昼前に止んだので、なんとか入手することができた。
こうして予想して買った土曜の紫苑S・エニフSだが、
紫苑Sはファインルージュ軸に7頭流しで馬連的中。エニフSはかすりもせず。
紫苑Sは3番のミスフィガロが2着に来たと思ったのだがハナ差届かず、
安目のほうが来てしまったのでほとんどプラスになっていない。
【セントウルS】×
レステンシアからタイセイビジョン・カレンモエ・ナランフレグ・クリノガウディ・
シゲルピンクルビーの5頭へ馬連流し。≪自信度B≫
京成杯AH】×
マルターズディオサ・スマイルカナの両頭の組み合わせと
両頭からステルヴィオ・カレンシュトラウス・スマートリアンの3頭へ
ワイド流しで計7点。≪自信度C≫

 【結果】

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またも両レースはずれ~(馬券生活師shugoro)

セントウルSは堅すぎてヒモはずし。

京成杯AHはかすりもせず。またまたマイナスに。


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脩五郎の予想/新潟記念・小倉2歳Sほか

先週も前日にスポーツ新聞が入手できなかったので
もはや隔週化してしまった予想です。当たらないので誰も見向きもしませんが。
土曜は札幌2歳Sの馬連と古町Sのワイドが獲れたのでかろうじてちょいプラスにしました。
このまま日曜も頑張りたいものです。
札幌ではすずらん賞と長距離の丹頂Sもあるのですが、

土曜に中スポを買ってしまったので日曜の新聞馬柱がありません(泣)。
新潟記念】×
トーセンスーリャ、パルティアーモ・クラヴェル
ショウナンパルディ・ラーゴム・プレシャスブルーの3連複フォーメーションと
横山親子丼も入れて7点。
ショウナンパルディ・ラーゴム・プレシャスブルーのワイド三角買いで計10点。≪自信度B≫
【小倉2歳S】×
ソリッドグロウからショウナンマッハ・インプロバイザー・ナムラクレアの

3頭へ馬連流し。≪自信度B≫
【おまけ・丹頂S】×
コスモジェミラの複勝。竹之下の一発に期待!≪自信度A≫

 【結果】

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デムーロ余計なとこで来るんじゃねぇ~(馬券生活師shugoro)

新潟記念・小倉2歳Sともにヒモはずし。

丹頂Sコスモジェミラは7着で話にならず。

小倉2歳Sでアネゴハダ絡みのワイド的中で負けは軽減しましたが

マイナスで終わってしまったことは云うまでもありません。

 

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