蕎麦が食したくなる早朝

最後の最後で捕まった雑誌の校了
ひと昔前なら青焼きが出て徹夜になるのも当たり前だが、
いまどきとしては珍しい。ただ待ちぼうけされる効率の悪さも考えもの。
せっかく著者校を郵便局の本局から夜もらったというのに……。
終わったのは午前3時過ぎ、朝の始発を待つ。
朝の始発は当然のことながら新宿での待ちが長い。
退屈なので構内を歩いてみる。
昔、新宿の地下通路で早朝からやっていた立ち食いソバ屋は、
いつなくなってしまったのかと考えた。
東京行の夜行鈍行で上京してきたとき、よく利用した立ち食いソバ屋。
お世辞にもあまりうまいとはいえなかったが、
早朝5時くらいから営業していたのでないだろうか。
今は亡くなってしまった友人と上京したときも食べた。
朝早いのに結構繁昌していた記憶がある。さすが乗降客数日本一の駅だ。
あの頃は山手線を睡眠に使い、2周したっけ。
もう、あのソバ屋はなく、中央本線の夜行を待った
アルプスの広場も今はむなしい空間に映る。
新宿駅では南口に立ち食いそば屋があるが、
もうあの朝帰り客で賑わった立ち食いソバ屋はない。
始発に乗ると、なんとなく立ち食いソバが食べたくなる気がする。
しかも新宿といえば歌舞伎町やゴールデン街帰りも多いだろうに。
駅の美化ばかりを重要視したのか、なくなってしまったのは悲しい。
でも、東中野へ行けば24時間営業の「富士そば」がある。
と期待に胸ふくらませて行ったら改装工事中だった……。


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