『龍馬伝』第17回「怪物、容堂」

江戸・京都・土佐と舞台が転々とし、内容が分散してしまいましたね。
そのためタイトルの容堂のインパクトが薄く、どちらかというと佐那ちゃんにスポットを当てたほうが……。
晴れて勝の弟子になった龍馬は勝に同行して各藩邸を訪問しますが、
おっと、早くもここで龍馬と容堂が鉢合わせになります。
勝は一人の土佐脱藩士(龍馬のこと)の赦免を願い出ますが、
やはり一癖二癖ある容堂は簡単には認めてもらえない。
容堂からの赦免が出るのは伊豆下田の宝福寺ですが、この伏線なのでしょうか。
一方の京都の土佐勤王党は半平太ばかりが出世し、
望月亀弥太はおもしろくないようで酒に酔って喧嘩する。
一方の以蔵は人斬りを続けながらもその葛藤に悩む。
あっもう「なつ」という恋人までいるようで。
どうもこの以蔵が『るろうに剣心』にだぶってしまいます。
一方の弥太郎は龍馬実家を訪ね、借金を頼み込んでいる。


嗚呼、それにしてもドラマでの佐那ちゃんの扱いは可哀想ですね。
一説には婚約した仲なのに、ドラマではそのいいところを平井加尾にとられてしまい、
佐那ちゃんのほうはずっと片思いのまま、9年も待ち続けた挙げ句、
龍馬にあっさりとふられてしまう。紋付の肩袖を渡すシーンもなしとは。
最後の別れは激しい立ち合いだけで、龍馬が去ったあと、
「私は誰の嫁にもなりません、剣一筋で」なんて悲しすぎるぜ。
実際、加尾もおりょうも別の人と結婚しているのに佐那だけは生涯独身。
嗚呼、こんなに可哀想な人生では、そりゃ墓参りも殺到するわな。


龍馬が大坂へ向かうシーンでは容堂との対面がフィードバック。
下士は犬猫同然と言い放ち、武市半平太を毛嫌いする容堂。
龍馬に問いかけて、龍馬が半平太を擁護すると、
まるで「土佐のもんみたいやな」と問いかける。
たぶん英明な容堂のことでしたから、言葉のなまりから出身は見破っているのではないでしょうか。
それを酒に酔ったふりをして、こういうことを仕掛ける。
勤皇と佐幕の両方でうまく立ち回ろうとした容堂ならこのぐらいのことは朝飯前ってか。
このあと八・一八の政変で攘夷派が失脚すると、たちまち土佐勤王党の弾圧に乗り出しますから。


史跡紀行ではジョン万次郎の故郷・高知県土佐清水市が紹介され、
生家跡・足摺岬・万次郎像などが登場しました。
残念ながら土佐清水は遠すぎて未訪ですが、土佐清水市提供の
ジョン万次郎像・生家跡および雑司ヶ谷霊園のジョン万次郎の墓をUPします。

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