さようならナガラI型

shugoro2014-12-10

昭和61年(1986)12月11日の長良川鉄道誕生時から運用を続けていた
最後のナガラI型10号(冒頭写真)が12月23日(祝)をもって運用を終えます。
最後の定期運用は12月20・21・23日の3日間。
300枚限定で「さよならナガラI型記念フリーきっぷ」3000円も販売されるそうで、
できることなら最後の勇姿を見届けたかったのですが、
金欠と同時に師走ともなると何かと慌しく、
その前にどうしても解決せねばならない最後の難問もあって、
青春18が利用できるにもかかわらず、今回は行くことが叶いません。
いま思えば、このナガラI型は乗った記憶は数えるほどしかありません。
長良川鉄道に頻繁に乗るようになった2004年以降は300形、500形が主流でしたし。

ナガラI型の最初の出会いは国鉄越美南線の転換寸前の昭和61年(1986)12月7日。
このときは岩田ドラえもんさよなら越美南線フリーきっぷで目一杯楽しみ、
郡上八幡北濃、美濃関でも下車。そのとき転換後に運用されるナガラI型が
美濃関駅(現・関駅)に何両も留置されていました。
写真左が当時の紙焼き写真で、すでに28年が経ったと思うと時の流れを感じさせます。
この当時のナガラI型の第一印象はやはりがっくり感が先行しました。
というのは、やはりレールバスというのがオールロングシート主流で
ナガラI型もオールロングシートですから、
長良川の清流の車窓を楽しむのには適さないと思ったからです。
それまでの越美南線はキハ58やキハ40が主流でしたし、
これですべてロングシートに変わってしまうのは、
やはり汽車旅としては魅力半減に感じてしまうのは無理もないことでしょう。
実際に国鉄がJRに転換されたあとは周遊券
乗り放題のJR線ばかり乗りつぶしていましたから
大学時代は長良川鉄道とも疎遠だったのです。
社会人になって93年に郡上おどりの撮影で7年ぶりに乗ったときは
ナガラI型でしたが、やはりロングシートで車窓が楽しめないぶんつまらなさを感じたものです。
ただ、帰りは徹夜踊りの徹夜明けの長良川鉄道の臨時列車内で
浴衣姿のかわいいおねえさんが、踊りの疲れで僕の肩にもたれかかって眠って、
ラッキーならぬ「ぐじょおおおおお〜」歓喜の声を
心の中で叫んだ良き思い出もありました。
その後は会社を設立して慌しくなっていたこともあって長良川鉄道とも疎遠になり
2003年に取材したときも高山本線神岡鉄道だけで
長良川鉄道美濃太田駅でナガラI型を撮影しただけでした。
2004年に長良川鉄道に乗りに行ったときは、
すでに300形でナガラI型に乗った記憶はほとんどないのです。
ナガラI型も置き換えによる廃車が進み、
冒頭写真のように関駅で留置されているのは何度か見ていますが
もうなかなか乗る機会に恵まれませんでした。
しかし、2012年12月2日長良川鉄道の企画ツアー
「ぶぅと行く! 長良川鉄道車庫見学&ナガ鉄昭和レトロを探す旅」
タツ列車となったナガラI型に乗れたのはよい思い出となりました。
ナガラI型もこのままイベント列車として運用が続いてくれればと願っていましたが、
残念ながら12月23日をもって完全に引退してしまうようです。
ところでこのナガラI型、引退後はどうなってしまうのでしょうか?
関市の中池公園に静態保存されていた車両も野ざらしのため
痛みが激しく、2013年2月に撤去されてしまったようで、
2013年6月1日に撮影に行ったときは骨折り損になっています。
願わくば最後の1両ぐらい、どこかで静態保存してほしいと思いますが。


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