学研M文庫が消える

shugoro2015-02-26

五十日を避けて銀行へ行ったのですが、雨天に祟られてしまいました。
昨日のニュースですが、これでは出版界も末期症状なのかもしれません。
【学研が出版子会社を統合、一部事業を廃止】
学研ホールディングスは2月25日、出版子会社の統合と一部事業の廃止を発表した。
学研教育出版学研パブリッシング学研マーケティングを10月1日付けで統合し、
「学研M文庫」や一部のムック(歴史関係や一部の女性向け実用分野)などの事業を廃止する。
 同社は昨年、出版分野では不採算事業を段階的に縮小、学習参考書や児童書など
教育分野へシフトしていく方針を打ち出していた。2014年9月期、
出版事業は42億200万円の売上高に対し9億6300万円の営業赤字を計上。統合と一部事業の廃止は
「出版事業を再び継続的な利益確保が図れる事業構造へ転換する」のが目的としている。
 出版事業を対象に希望退職も実施。4月28日退職で若干名を募集する。
統合・一部事業廃止と希望退職の実施に伴い、1〜3月期に総額約10億円の
特別損失を計上する見通しITmediaニュース2月25日(水)12時0分配信)

すでに1カ月前に関係者筋から情報は入っていたのですが、
やはり歴史好きの読者にとっては残念な話でしょう。
学研といえば当社も長く取引のある版元で、
とくに歴史群像シリーズでは大変お世話になっています。
残念ながらM文庫では冒頭写真のように2010年5月に刊行した
清水昇先生の 『戦国忍者列伝』しか製作に携わっていませんでしたが、
2000年からスタートし、桐野先生が書いた『真説 関ヶ原合戦』を
その後、アスキー新書でリメイクしたこともありました。
学研M文庫自体はあまり持っていないのですが、
内容はすばらしい作品が多く、どうして売れなかったのか不思議なくらい。
一時期、コンビニ売のワンコイン500円本も手がけていましたが
これも最近は見かけなくなってしまいました。
良い本が必ず売れるわけでないという典型でもありますが、
やはり営業面での失敗があったのでしょうか?
僕が学研とつながったのは2004年9月に刊行した高木浩明先生の『義経新詳解事典』(写真左)でしたが、
この「知れば知るほど面白い人物歴史丸ごとガイド」シリーズの書籍は
ものすごく読み応えがあり、図版もたくさん載っていて現在でも手放せない資料本ですが、
これもあっという間に消えてしまいました。
そして通称赤本ともいえる歴史群像シリーズ。
現在の歴史MOOKや歴史雑誌などもはっきりいって
ここからパクっているものが多く、いいとこどりされたような感じです。
歴史群像シリーズは2005年12月にをつけて再スタートし、
これは製作に携わった『関ヶ原の戦い(写真中央)が第一号でした。
その後も何冊か製作に携わりましたが、やはり校閲もしっかりしていて編集も大変だった。
その後、旧歴史群像シリーズの復刻版(写真右)も4冊ほど携わりましたが、
2010年8月の刊行が最後となり、以降は赤本の新刊がみられなくなりました。
2013年にはこの歴史群像シリーズ電子化でも編集に携わり、
このときは中古で安く購入できるシリーズを徹底的に買い漁りました。
この頃の歴史群像はどれも製作に莫大な費用をかけていたもので、
逆に電子化すると当時の写真やイラストの二次使用料が払えなくなり、
逆にイラストや写真がないと不成立となってしまう記事も多く見られました。
このあたりが電子化の難しいところだったのでしょう。
すでに子どもの頃、愛読していた学研の『科学』と『学習』も、
『学習』は2009年度冬号、『科学』は2010年3月号を最後に休刊。
あのときは小学校の卒業を待たずして配達してくれる学研のおばちゃんがいなくなってしまい、
最後まで購読できなくなった寂しい思い出もありますが。
嗚呼、学研はどうなってしまうのだろうか? 赤本は本当全巻コンプリしたい気分。


本日の木之前葵ちゃん
1Rアポロポピー4着(6番人気)
4Rショウナンマンボ5着ブービー(2番人気)
11Rハートオブミニー9着シンガリ(8番人気)


3日連続勝利はなりませんでしたが、4Rは休み明けの太目残りでしたし致し方ないでしょう。
明日の3鞍に期待します。


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