出版の行く末

本日はこんなニュースがありました。
KADOKAWAがリストラ 希望退職300人募集】
KADOKAWA・DWANGOは1月16日、事業子会社のKADOKAWA
300人程度の希望退職者を募集すると発表した。
収益力を強化するため、強い組織・人員体制の構築が必須と判断したという。
 今年3月末時点で41歳以上かつ勤続5年以上の正社員を対象に、3月2〜20日まで募集する。
退職日は4月30日。応募者には特別支援金の支給と再就職支援を行う。
 KADOKAWAは買収や合併などを繰り返してきた経緯があり、ドワンゴ経営統合した現在、
業務の重複や人員の偏在がみられるという。デジタル分野でのコンテンツ強化など
基本戦略の着実な実行による収益力の強化と成長を確実にするため、
より強い組織・人員体制を構築するための一環と説明している。
 経営統合前のKADOKAWAの14年4〜9月期決算は、
売上高が前年同期比2.4%減の704億円にとどまり、営業損益は9億3300万円の赤字に陥っている。
ここ数年好調だった文庫やコミックスの売り上げ減や返本率の上昇で収益性が低下し、
雑誌販売・雑誌広告収入も減少しているITmedia ニュース 1月16日(金)15時32分配信)


この業界は本当に見通しのないものになってしまいました。
多くの出版社を傘下に取り入れてきたKADOKAWAですが、ついにリストラ敢行。
でも、これはむしろ遅すぎたのかもしれません。
かつて別の版元に吸収された某社もやはり難題は
引継でその版元の人材まで受け入れなくてはならないこと。
もちろん、その吸収された版元の人材すべてが無能とはいわないまでも
どうも老害を撒き散らしている輩が多いもの。
でも、こういう連中はまず希望退職を募ってもしがみついて辞めないだろうし、
逆に優秀な人間が見切りをつけて辞めていく悪循環になりかねない。
かつて携わっていた某雑誌でもその入稿形態がおかしかった。
挙げ句の果てにアウトラインがかかっていることも知らずに
印刷所でなく編集部内で修正をかけるものだから、
見出しと本文が重なってしまうお粗末なことも。
途中で編集を離れたが、結局は休刊に追い込まれてしまった。
読者層が若年層向けで定価はそれほど高くはなかったが、
その割には漫画以外は若年読者を惹きつけるものがなかったからだ。
おそらく契約だったと思う若手社員たちもすべてリストラになってしまった。
本のネックはこの値段設定にも起因する。部数が刷れないから定価を上げる。
しかも製作コストが下がっているからクオリティも低下していく。
当然、携帯やスマホタブレットなど中心の若年層には見向きもされなくなるわけだが、
これに対し「若年層は期待していない。高齢者向けの本なんだ」と語る版元もあった。
しかし、高齢向けにしては僕ですら校正に苦労するほどのQ数で
とても高齢者が読めるような字の大きさではない。
その意味でもまったく読者に配慮されていなかったのである。
なんとまぁ独りよがりの編集製作本が増えてしまったことか。
一方で新文化通信社の16日の記事。
【2014年、「出版業者」「書籍販売業者」「印刷業者」の倒産件数が減少】
帝国データバンクによると、出版業者の倒産件数は33件で、13年の37件から4件減少。
負債総額は13年の約30億円から約89億円とおよそ3倍に増加した。
昨年12月、東京地裁から破産手続き開始決定を受けたインフォレストの負債が約29億円で、
全体を押し上げる格好になった。
書店などの書籍販売業者の倒産件数は前年から4件減の16件。
負債総額は13年の約21億円から約12億円と半減。印刷業者は、前年の119件から99件に減少。
その負債総額前年の約365億円から約117億円と、およそ3分の1程度になった。
なお、14年に倒産した国内全体の倒産件数は9180件で、8年ぶりに1万件を下回った。
上場企業の倒産は1990年以来、24年ぶりになかったという。


まぁ、上場企業の倒産はなかったとしてもKADOKAWAが現にリストラしてるわけですから
全然好転はしているとはいえません。
そろそろ別事業の展開もしていかねばならなくなっているのですが先立つものがなくて……。


本日の木之前葵ちゃん
1Rメルシーキング8着ブービー(5番人気)
4Rセイブルーム5着(7番人気)
6Rモルフェメアリー5着(7番人気)
8Rナムラショコラ3着(3番人気)複勝120円アタリ
11Rラヴァリーオステル5着(7番人気)


馬券に絡めたのは8Rのみでしたが、いくらなんでも1Rの5番人気は過剰でしょ?
馬の人気からしてチャンスが少なかったような印象。
収支もまたマイナスに転じてしまいました。トホホ。


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