『キン肉マン外伝ベンキマン〜失われたインカの記憶〜』

shugoro2013-10-24

お食事中の方は絶対に読まないでください
本日のブログは女性読者スルーしていただいてかまいません。
キン肉マンでは2013超人総選挙で“ニク”ということで29位になった超人を
主人公として特別の描き下ろしをするということで、
今週の週プレNEWSでは本題ベンキマン(冒頭写真)の読み切りが公開されている。
これは久々に腹を抱えて笑わせてもらった。なんともあのベンキマンである。
子どもって汚いと分かっていても、う○こに興味をもつもので、
当時からゆで先生はそのツボまで押さえていた。

僕が最初にこのベンキマンを知ったのは、アニメが先だったが
アニメはベンキーマンと音引きが付加され、
頭のシルエットはう○こでなく、蛇口になっていた。
しかも超人を便器に流したあと、丁寧に手を洗っているところで笑い転げてしまった思い出がある。
「トイレのあとには手を洗いましょう」みたいな教育的指導がおかしかったからだ。
キン肉マンは元々はギャグ漫画だったが、ストーリーが進むにつれ、
シリアスな格闘漫画に変わっていった。格闘ものは『少年ジャンプ』のお家芸で、
のちにドラゴンボール幽遊白書』『ジャングルの王者ターちゃんまでが
格闘漫画になって人気を博したが、元祖はやはりゆでたまごキン肉マンになろう。
キン肉マン』もこの頃は格闘漫画でありつつも、ギャグのツボを押さえていた。
そして今回のベンキマンである。もうこれいくら主人公をかっこよく描こうが
どうしてもギャグになってしまうのだ。
まず最初の設定からおかしい。ベンキマンの出身は古代インカ帝国である。
僕はこの頃、「なぜ古代インカが便器なの?」とずっと疑問であったが、
古代インカが水洗式トイレの発祥であるという説もあるようだ。でも和式なのか?
このストーリーではベンキマンが第2回超人オリンピックに登場する前史が描かれ、
ベンキマンは頭のシルエットからエラード(ソフトクリーム)マンと呼ばれていたことになっている。
ゆで先生も子どもがやりそうな下品なギャグが好きなようで、
そういえば清里に便器型のカップにソフトクリームを盛る『ク・ソフト』ってありましたね。
本当に今回は品がなくてすいません。
ちなみにエラードはスペイン語でアイスクリームの意味とか。
で、なぜか決勝戦対戦相手ヒガンテマンのセコンドにつく
マルコ(この名前といい)との出会いが描かれる。
マルコは試合後のバスタオルの色を間違えたとこかで、
ヒガンテマンに夕食は昨日の残飯という罰を受ける。
これもひどい話だが、マルコはおかげで腹痛を起こすも
トイレがいっぱいで用を足すことができない。
そしてちょうどエラード(ベンキ)マンの控え室の前を通りかかる。
そこでエラードマンは自分の身体の窪みに用を足すことを勧め、
「かまわぬ思いっきりひるのです」という名言をはく。
最初はためらったマルコだが、仰向けになったエラードマンにまたがり、
ブリブリブリと効果音を立てながら恍惚な表情になる。
マルコが感謝しているところに下宿の大家が現れ、祖父の危篤が知らされる。
祖父は木製の便器に頭には蛇口がついている。アニメのベンキーマンと同じだ。
そして臨終の祖父から素性を明かされる。
なんとエラードマンはインカ帝国皇帝の警護超人だったことが明かされる。
ちなみにインカ帝国皇帝の名はつボイノリオの歌にある
あの名ですが、さすがにここでは書けません。
しかし、インカ帝国はスペインのフランシスコ・ピサロの侵攻によって滅ぼされ、
エラードマンもそのときにスペイン出身の超人に受けた技で記憶を失ってしまう。
そして祖父によって頭のオブジェはソフトクリームでなくう○こということが明かされ、
ベンキーヤ一族の正式な名はベンキマンと明かされる。
しかも世界遺産ナスカの地上絵は尾長ザルではなく、
古代人が排泄している姿を描いたもので、とぐろを巻いているのは
尾長ザルの尻尾でなく、う○こと明かされる。
なんという無茶な解釈。うへーゆでマジック炸裂!
ペルー政府から抗議のクレームが来ても知らないよ!
祖父の最期は吐血でなく、吐水して息絶えるが、
これもなぜか可笑しさがこみあげ、悲しさがない。
そして決勝戦。ヒガンテマンのセカンドにつくマルコは
ヒガンテマンから古代遺跡のナスカの地上絵を破壊し、
一大レジャー施設にしようという計画を明かされ、怒ったマルコはその資料を破ってしまい、
ヒガンテマンにフルボッコにされてしまう。
勝戦でその姿を見たエラードマンはかつて自分を痛めつけた超人が
ヒガンテマンの祖先だったことを記憶から察知する。
しかし、非力なエラードマンはヒガンテマンに担ぎ上げられ、
必殺技のヒガンテ・クラッシュの餌食になりそうなところ、
マルコがエラードマンに声援を送る。
「負けないで!そいつは国の宝を壊そうとしている最低のウンチ野郎だーっ!」
この「ウンチ野郎」という言葉に反応したエラードマンは、
頭のオブジェが回転し、ヒガンテマンの脳天をえぐって脱出。
うーん、ウォーズマンスクリュードライバーを彷彿とさせるこんな必殺技があったのか。
そしてヒガンテマンの骨をバキバキにし、アリ団子のように球状にして便器に流してしまう。
ベンキマンが超人オリンピックで見せたあの技である。
そして最後に1ページ抜きで冒頭写真のようにベンキマンであることを宣言。
観客たちは喜んであのう○こをリングに投げ入れる。
うーん、これっていつから用意したのか?
おそらくレプリカだと思いたいが、その場で自分の身体からひり出してたらやだな〜。
というベンキマンのオチであった。このベンキマン、漫画ではこのベンキ流しを披露するのも、
1回戦でキン肉マンに敗れたキングコブラが助けを求め、それを流してしまうのだが、
なぜか売店コイケヤのポテトチップを買っているシーンでおかしい。
しかもキン肉マンとの対戦で「便器に流されたらどこへ行くのか?」の質問に対し、
自分で答えられず、書いている作者も知らないといういい加減な設定である。
最後はキン肉マンを流すもパンツを詰まらされ、水が逆流してKO負けに終わる。
ちなみに『キン肉マンII世』ではベンキマンの後継であるウォッシュアス
キン肉マンの息子万太郎と対戦して敗れている。
ベンキーヤ一族は和式トイレから洋式のウォッシュレットに進化していたのである。
ちなみにベンキマンは2000年も生きていているのに風貌は変わらないが、
ウォッシュアスがデビューする前に亡くなり、
その臨終の時だけ祖父のように妙に老け込んだ姿になっている。
なんともこの矛盾だらけのキャラクターであるが愛されたのであろう。
ベンキマンよ、永遠なれ


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