遠足の夢の跡

GWも終わり、原稿も連休中に終わらせることができず大汗でしたが、
なんとか半分徹夜明けで本日中に脱稿することができました。
ただ、まだこのあとで4月分の伝票をつくらなければならず、
相変わらず細かい雑用や仕事が残っています。


そんな日常のことを書いていてもつまらないので、
4月20日の帰省取材の追記を書きたいと思います。
故郷の小牧市の東方に国の史跡になっている大山廃寺跡があり、
この野口大山地域は同じ小牧市とはいえ、チベットを思わせるような僻地です。
小学3年のときに小牧一周という遠足で初めて行ったのですが、
昔はこの廃寺が、アルプスの少女ハイジを引っかけ、
遠足の印象になっていました。ヨロレイヒ〜
そして小学校高学年になると、脇谷英康とともに
名鉄バスで大山廃寺への遠足を楽しんだものです。
たしか5年のときはブリンガーや真平君、脇谷英康とともに、
6年のときは満男君やカリ君、脇谷英康とともに出かけました。
名鉄バスの旅が楽しめたのは小学校までで、そのあとは大人料金になってしまうし、
校則での移動範囲も広くなったため、バスより自転車や列車で行動するほうが多くなったのです。
このルートはいつも決まっており、まず小牧駅までバスで出て、
小牧駅から野口大山行のバスで児神社前で下車し、
大山廃寺を経て明治村のある入鹿池まで歩き、
ここから臨時のバスで、明治村口(現・羽黒)駅に出て、
最寄の間内駅へ戻ってくる行程です。
当時は校区外へは子どもだけで出てはいけないという校則があり、
完全な校則違反だったわけですが、もう時効ということで許してちょんまげ

ということで今回は撮影に出かけたわけですが、
やはりこの野口大山地域は開発も南外山に比べて数段遅れています。
しかし、それゆえに隔離されたような福祉関係の施設が建ち始めています。
今回は中腹にある江若寺まで車で登り、そこで折り返して、
車で登れる舗装道で児神社(写真左)へ行き、大山廃寺の塔跡を撮影しました。
かつてはこの江若寺から児神社へ抜ける道が遊歩道になっていたのですが、
誰も歩かなくなったため朽ち果てており、マムシや山蛭が出そうで危険です。
このハイキングコースにはかつて三つの滝がありました。
たしか上流から金剛・不動・王子の滝だったかと思います。
しかし、もう30年以上も前の遠足の時点で金剛・王子の滝は、
ダム工事(写真右)によって消滅していました。
ただ、残された不動の滝はなかなか見ごたえがありました。
このコースは2003年頃にも訪れたことがあるのですが、
2000年の東海集中豪雨の影響で大山川の支流の水源が枯れていたのです。
今回は支流の水源は復活していたようですが、滝の場所が確認できず、
撮影し忘れてしまいました。こちらのサイトによると、
不動の滝はまだ健在の様子で、帰省の折には再訪せねばなりません。
桜はもう散っていて葉桜状態でしたが、児神社は桜の名所で、
昭和42年(1967)に植樹されたそうです。観光誘致の目論見があったのでしょうか?
その反面で5年後の昭和47年(1972)にダムが造られ、
一番美しかった金剛の滝は消滅。残念ながらこの滝はモノクロ写真でしか見たことがありません。
利水目的がなくなった現在こそダムを壊して自然に帰すべきではないでしょうか?
現在は大山廃寺跡に隣接して憩いの場として「児の森」が整備されていますが、
車で来る人もほとんどいません。そして入鹿池に抜ける林道は通行止めになっていました。
車社会になってしまった現在、こういう山道を歩く機会も減りました。
サワガニや昆虫を見つけて楽しんだ子どもたちの遠足。
遊歩道の廃れぶりを見ても、こういう自然と触れ合う機会が減ってしまったことがうかがえます。


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